暑い時期も寒い時期もエアコンは大活躍。快適な暮らしに欠かせない家電ですね。
でも、使っているうちにエアコンからイヤな臭いが混じってるような…と気になっていませんか?
それは、エアコンのなかでカビが広がっているサインかもしれません。
今回は、エアコンのカビを簡単に取り除く方法をコジカジ編集部が解説します。
もくじ
エアコンにカビができる原因は?
エアコンから出てくる風がカビ臭くなるのは、エアコンのなかにカビが繁殖するからです。
カビが発生して臭いにおいの原因になるのは主に「送風ファン」と「フィルター」の2箇所。
熱交換器(フィン)が空気を冷たくしたり暖かくしたりするのですが、変換する温度差が高いほどエアコンの内部で結露が起こり、結露を元にカビが繁殖し、送風ファンやフィルターにも付着するのです。
エアコンのカビを掃除せず放置するとどうなる?
カビは「高温多湿で、汚れのある場所」が大好きです。エアコン内部で結露が起こり、空気とともに入り込んだホコリなどをエサにして一気に繁殖し始めます。
一度発生したカビを頬っておくと、カビ臭い臭いを振りまくばかりか、カビの菌自体も空気中に飛ばし、部屋中にカビが発生する原因になることも。
また、空気中のカビを吸い続けることでアレルギーの原因になることもあるので、臭いが気になったり、長期間掃除していない場合はできるだけ早い対処を心がけましょう。
エアコンのカビ掃除|フィルターのカビ取り1-1
- 必須
- 『エアコン洗浄スプレー』などのエアコン洗浄剤
- 掃除用クロス
- 『パストリーゼ』などのアルコール除菌スプレー
- あると便利
- 割り箸と輪ゴム
まずは手っ取り早く掃除できるのはエアコンのフィルターです。
「分解が必要かな…」と心配になりますが、『エアコン洗浄スプレー』などフィルター専用の掃除アイテムがあるので安心してください。
まずは市販のスプレーを用意しましょう。分解不要でとっても簡単にエアコン内部のカビ取りができますよ。
今回はこのスプレーを使って実際にカビで汚れたエアコンを掃除していきます。
『エアコン洗浄スプレー』
エアコン掃除は、市販の洗浄剤で掃除するのが一番簡単。
このエアコン洗浄スプレーは周囲に飛び散らないので養生をする必要がなく、奥にスプレーするだけでカビ退治ができるすぐれもの。使ったあとは防カビ効果が残るのもうれしいポイントです。
フィルター専用かどうかはラベルを確認する
エアコンのカビ掃除|フィルターのカビ取り1-2
今回掃除してみるのは、このエアコン。長年使っているため、茶色や黒の汚れが目立ちかなり不衛生な印象です。
①準備
②フィルターを取り外す
フィルターにはホコリがいっぱいこびりついているので、そっと外して下に置いておきましょう。
③スプレーを本体に吹き付ける
スプレーの洗浄液は、特殊な液体が使われているようですぐに蒸発していきます。余った液もフィンを通り抜けてエアコンの排水管から外に出ていくので、部屋が濡れることはありませんでした。
④乾かす間にフィルター掃除
もしフィルターにもカビがついている場合は、洗面所や浴室で、中性洗剤とスポンジを使ってカビを落としていきます。最後にアルコールでカビ除菌をすれば、完璧です。
⑤拭き掃除
カビはアルコール除菌にかなり弱いので、できるだけ内側までしっかり拭き取っておくのがおすすめ。
手の届かない場所は、割り箸にクロスやティッシュを巻いて輪ゴムで固定したものが便利です。アルコールを含ませてから中を拭いておけばかなり清潔にできます。
⑥フィルターと電源を戻す
高い場所での作業なので、休憩をはさみながらゆっくり進めてくださいね。
エアコンのカビ掃除|送風ファンのカビ取り2-1
- 必須
- マジックリンなどキッチン用中性洗剤
- 掃除用クロスか雑巾2〜3枚
- 使い捨ての歯ブラシ
- ドライバー
- バケツ
- マスク
- ゴム手袋
- 大きなゴミ袋(90L以上がおすすめ)
- ゴミ袋を止める養生
- 脚立
エアコンのカビ掃除|送風ファンのカビ取り2-2
送風ファンを取り外して掃除する方法もありますが、今回は取り外せない型を想定して送風ファンをつけたまま掃除する方法の紹介です。
※DAIKINのエアコン(2011年モデル)を想定しています。
まずは掃除を開始するまでの準備の手順です。エアコンのカバーを外すまでが一苦労なので頑張って準備を進めましょう。
エアコンを分解して送風ファンを表に出す
換気する
掃除中空気がこもらないよう窓をあける
エアコンのコンセントを抜く
水を使うので電源が入らない状態にする
エアコンのカバーを外す
エアコンの前面のカバーを開けて上部の引っかかりを外し、カバーを外す。エアコンによっては電子機器を覆っているカバーの2つを外す。
風向きを調整するフィンとフィルターをはずす
吹き出し口にある風向きを調整するフィンと、鉄製の熱交換器を覆っているフィルターを外してエアコンを丸裸にする。
電子機器部分に雑巾を巻きつける
水滴などが電子機器部分につかないように雑巾を巻きつける
ゴミ袋を養生でつなげてエアコン全体を覆う
周りに汚水が飛ばないよう密閉する
ゴミ袋と汚水を貯めるバケツをつなぐ
ゴミ袋に飛び散った汚水が流れ着くようにゴミ袋をつなぎ、バケツへの導線を作る。
ここまでが送風ファンを掃除するための準備段階でした。画像のように送風ファンが見えるようになれば準備完了です。
送風ファンのカビ取りの手順
続いて送風ファンの掃除手順を紹介します。
マジックリンを送風ファン、熱交換器に吹きかける
全体に吹きかける。送風ファンは手動で回しながら全体にかける。
10分ほど放置してマジックリンを洗い流す
家庭用の高圧洗浄機か水圧の強いスプレーに水を入れてマジックリンを洗い流す。泡をキレイに洗い流さないとカビが取り切れないので注意。
キレイになったらバケツとゴミ袋を回収
送風ファンや熱交換器を水で洗い流したら、床に汚水がつかないようゴミ袋とバケツを回収する。ゴミ袋と汚水は捨てる。
エアコンのカバーや風向きのフィンを元に戻す
最初に設置してあったとおりに戻す。
コンセントを差して吹出口に雑巾を当て送風で30分放置
送風ファンに残った水が飛び散るので注意する。夏場でであれば送風で30分つけておけば乾燥する。冬は1hを目安に乾燥させる
エアコンのカビ防止|カビの発生を防ぐ習慣3つ
エアコンのカビは普段からの心がけで防止できます。「湿気」と「汚れ」をためないだけで、清潔な状態が保てますよ。
冷房後に送風運転する
冷房機能を使うと空気中の湿度が結露し、エアコン内に湿気が充満します。なので、冷房を切ったあとに1時間ほど送風運転をし、エアコンのなかを乾かしましょう。カビは乾燥に弱いため、これだけで繁殖しにくくできますよ。
フィルターをこまめに掃除する
アルコール消毒する
エアコンのカビ防止|おすすめアイテム3選
エアコンのカビを防ぐにはこまめな手入れも大切ですが、定期的に掃除をするのは大変なものです。市販の防カビグッズを使うとカビの発生を抑えられて便利ですよ。
『エアコンのカビきれい』(コジット)
身体に無害な微生物の力でエアコン内のカビを防止するアイテムです。設置はエアコンの吸気口に貼り付けておくだけととっても簡単。効果は3ヶ月持続するので、夏や冬の季節を丸々安心して過ごすことができます。
『カビストッパー』(パナソニック)
パナソニックが開発した、エアコン用の防カビグッズ。フィルターに貼りつけるだけと取り付けが楽ちんです。わさびの抗菌作用を利用していて、身体にももちろん無害です。
『カビ革命』(DIGプライミング)
エアコンにも使える防カビスプレーです。食品原料の成分からできているので、安全性が高いのが特徴。エアコンのほかにも下駄箱やカバン、スポーツ用品などにも使えるので何かと重宝します。
エアコンのカビ防止|「自動掃除機能」の注意点
「自動掃除機能がついているエアコンは掃除不要」と思ってしまいますが、それは落とし穴。落とせる汚れは100%ではない上、死角もあるのでどうしても定期的な掃除は必要です。
自動掃除がついているものは「普通の機種よりは汚れにくい」くらいに考えましょう。数ヶ月に1回は点検ついでに軽く掃除するとカビを防げますよ。
エアコンのカビ掃除はプロに任せるのも◎
スプレーが届かない場所にもカビが広がっている可能性はあるので、長い間掃除せずに放置していた場合や、自分で掃除しても臭いが残る場合はプロの掃除業者にお願いしましょう。
エアコンのクリーニングでは、細かく分解して奥の奥に潜んだカビまで一掃してくれます。これほどの掃除は家庭ではできないので、臭いなどにずっと悩まされている場合は依頼してみてくださいね。
エアコンのカビを掃除して部屋を快適に!
洗浄剤を使った簡単なカビ退治だけでも、エアコンを清潔に保つことができます。カビのイヤな臭いがなくなれば、毎日を快適に過ごせるようになりますね。