冷凍庫の中や冷蔵庫の冷気の吹き出し口に霜ができていませんか?その霜は見た目が悪いだけでなく、庫内の冷えも悪くしてしまう困りものなんです。
ここでは冷蔵庫・冷凍庫に霜ができる原因と簡単な霜取りの方法をご紹介します。
もくじ
冷凍庫や冷蔵庫に霜ができる原因は?
「密閉されている冷凍庫のなかにどうして氷ができるの?」と不思議に思う人もいるかもしれませんね。
霜は扉の開閉で外気が入り込むことで、冷凍庫や冷蔵庫内と外の温度差により結露が発生し、その水滴が固まったものです。開閉を繰り返すうちに氷の粒がつみ重なって、鍾乳洞のようにどんどん大きくなるわけです。
霜をそのまま放っておくと「収納スペースが狭くなる」「冷気が行き渡らなくなる」などのデメリットがいっぱい。これからご紹介する簡単な落とし方をマスターして、実践してみてくださいね。
冷凍庫の霜取り|①基本の手順は?
- 必須
- タオル
できてすぐ、うっすらできた霜であれば簡単に取り除けます。「霜取り」といえば、冷凍庫や冷蔵庫のなかの食材をわざわざ別の場所に移して、電源を抜いて…と面倒なイメージがあるかもしれませんが、そこまで食材を動かす必要はありません。
40℃くらいのぬるま湯で濡らしたタオルを霜に当てるだけでいいんです。用意するものはタオルのみなので、すぐに取り掛かれますよ。
食材を整理する
作業しやすいように、霜ができた部分のスペースをあけておく。全部出しておく必要はなく、ずらすくらいでOK。
おしぼりをつくる
タオルにお湯をかけて絞り、おしぼりをつくる。
霜に当てる
できたおしぼりを霜にあてて溶かす。
こすり取る
ゆるんだ霜をタオルでそのままこすり落とせば完了。
落ちにくければ、何度か繰り返してあててみましょう。頑固にこびりつく前の霜ならこれだけで簡単にキレイに落とせますよ。
冷凍庫の霜取り|②霜が分厚い場合は?
お湯で濡らしたタオルでも落とせないほどの霜を取るには、一度食材を取り出す方法が一番です。
「自然に溶けるのを待つ」が一番効果的なので、次の手順で霜を落としましょう。
庫内を空にする
食材が入っているならクーラーボックスなどへ移動させる。
冷蔵庫の運転を止める
庫内の温度調節つまみを「切」にする。なければコンセントを抜く。
扉を開け放って待つ
扉を開けて庫内を常温にし、氷が自然と溶けるのを待つ。
水分を拭き取る
庫内に残った水分をタオルできれいに取り除く。溶けた水が垂れ流れるのでこまめに拭くこと。
電源を入れ、食材を戻す
霜が取れて冷蔵庫のなかがしっかり乾いたら電源を入れ、食材を元に戻して完了。
霜ができているからといってすぐにトラブルが起こるわけではないので、霜取りは急がなくても大丈夫。もともと食材を冷凍庫・冷蔵庫にいっぱい入れている場合は、霜取りに向けて1週間ほどかけて食材の整理をするといいですよ。
冷凍庫の霜取り|やってはいけないNGな方法
冷凍庫や冷蔵庫の霜取りでは故障の原因となる危険な方法があります。この方法で霜取りすると、保証の対象からも外れてしまうことがあるので避けましょう。
ドライヤーで溶かす
ドライヤーなどの熱を出す道具を使えば氷が早く溶かせそうに思いますが、要注意。熱が1か所に集中し、庫内が変形する危険があるのでやめましょう。
時間をかけて自然と溶けるのを待つのが一番安全です。
ドライバーやアイスピックで砕く
硬い氷はドライヤーやアイスピックで取り除けそうですが、庫内を傷つける危険があります。
道具を使うなら、プラスチックやゴム製のやわらかい素材の「ヘラ」がおすすめ。溶けて緩んできた氷のすき間に差し込めばキレイに剥がせますよ。
冷凍庫の霜取り|掃除後の予防方法は?
冷蔵庫のタイプにもよりますが、前までほとんどなかったのに急に霜ができ始めた場合は簡単に改善できるかもしれません。
冷蔵庫や冷凍庫の扉をチェックして、不具合がないか確認しましょう。
扉の隙間から外気が入り込んで霜取りが必要になっている場合は、パッキンが変形していないか確認します。変形がある場合は、40℃くらいのぬるま湯につけたタオルで温めると元に戻せることがありますよ。
また、日々の開閉時に半開きにならないように「しっかり閉める」ことを意識するだけで外気の侵入を防げます。
霜取り不要な冷凍庫や冷蔵庫も
実は、冷蔵庫や冷凍庫に霜ができるこの現象はどの冷蔵庫でも起こるわけではありません。
「直冷式」と呼ばれる、冷蔵室・冷凍室のなかに冷却機があるタイプのみで霜ができます。
最近の冷蔵庫、特に大型の冷蔵庫は「間冷式(ファン式)」といって、別の場所でつくった冷気を冷蔵庫・冷凍庫に送り込むつくりになっています。そのため、わざわざ定期的に霜取りをする必要はありません。
もし買い替えのタイミングがあれば、霜取り不要の冷蔵庫を検討してみるのがおすすめです。
冷凍庫や冷蔵庫の霜取りを覚えておこう!
冷凍庫の霜取りは、できて間もないものであれば簡単。でも、固まってこびりつくと剥がすのはひと苦労です。
今回のタイミングで霜ができる原因、対処法を覚えておけば、次に霜がついたときもサッと対応できますよ。冷えが保たれて食材の保管もバッチリですね。