テフロン加工されたフライパンが「いつの間にか焦げつくようになってきた…」と感じていませんか?
そんなとき、使いやすさのためか、間違った洗い方や使い方をしてしまいがちなんです。よかれと思ってやっていることを見直すきっかけになるかもしれませんよ。
今回はそんなテフロン加工のフライパンの正しい洗い方についてご紹介します。
もくじ
テフロン加工のフライパンが焦げるのはなぜ?
最近のフライパンではテフロン加工が当たり前になってきています。テフロン加工は「フッ素樹脂加工」といい、フッ素という汚れがつきにくい成分を含んだプラスチック皮膜でコーティングすることをさします。
あくまでコーティングしているだけなので、コーティングが剥がれてしまえばそこに食材が焦げ付くようになります。そこで、普段使い続けるなかでこのコーティングをいかに保てるか、がフライパンの寿命に関わってくるんですね。
フライパンの洗い方|テフロン加工
テフロン加工のフライパンを剥がさないために、正しい洗い方を紹介します。
フライパンに残った油などを拭き取る
フライパンが温かい状態で目につく汚れや油などをキッチンペーパーなどで拭く。やけどに気をつける
フライパンを少し冷ます
フライパンが熱い状態で水をかけるのは加工を傷める原因に。しっかりと冷ますこと
スポンジと台所用洗剤でやさしく洗う
やわらかいスポンジで洗剤を泡立て、円を描くようにやさしく洗う。加工されているので力を入れなくても汚れは落ちる
水を切って乾かす
洗ったあとは水を切り、そのまま乾燥させる
フライパンが冷めるのを待つ時間がないときは、水ではなくお湯で洗うとコーティングの劣化を軽減できます。
テフロン加工のフライパンはコーティングのおかげで汚れがつきにくく、落ちやすくなっています。力を入れて洗うとかえってコーティングが剥がれる原因になるので、力を入れずに洗うのがポイントです。
フライパンの洗い方|鉄製
おうちによっては鉄製のフライパンを使っている場合もありますよね。最近でいうとスキレットなどがそうです。鉄製のフライパンはテフロン加工と違って、購入後のシーズニング時以外、洗剤を使ってはいけません。
食用油をコーティング剤の代わりにするためです。次の手順に従って洗うようにしましょう。
お湯で汚れを落とす
お湯とスポンジ、たわしなどで汚れをこすり落とす
水分を拭き取る
水で汚れを洗い流し、水分が残らないようにしっかり拭き取る
火にかけて水分を飛ばす
水蒸気の煙がおさまるまで加熱して細かい水分を飛ばす
食用油を全体に塗る
内側と持ち手部分まで含めて、食用油をキッチンペーパーなどを使ってで薄く塗り伸ばす
弱火で加熱する
弱火で5分ほど加熱させて火を止め、冷めるのを待ってから保管する
フライパンの洗い方|焦げの落とし方
テフロン加工のフライパンでも頑固な汚れがついてしまうこともあります。そんなときでもゴシゴシと力を入れて洗うのは厳禁。
頑固な汚れに気づいたら、焦らずにフライパンの内側にお湯をはって放置してください。お湯が汚れをふやかして、落ちやすくしてくれますよ。テフロン加工が効いていればこれだけでも頑固汚れが落とせます。
鉄製フライパンも同じくお湯でふやかすか、逆に火であぶって炭化させてからこすり落としましょう。
フライパンの洗い方でよくある失敗5選
普段、次のように使っていたら要注意。テフロン加工が剥がれやすくなっているかもしれませんよ。
①強火で調理する
フライパンを温めたり、調理したりするときに強火にしていませんか?テフロン加工(フッ素樹脂加工)のフライパンはアルミが使われているので熱伝導の高く、必要以上にフッ素樹脂が熱されます。強火にすると過剰に熱されてコーティングが剥がれる原因になります。
テフロン加工のフライパンは中火・弱火で十分なので、ゆっくりフライパンの温度をあげるようにしてくださいね。
②熱したフライパンに冷たい水をかける
使い終わったらすぐに汚れを落とそうと、水をかけてしまいがち。しかし先ほども説明したように、急激な温度変化はフッ素コーティングには悪影響を与えます。水をかけてジュ〜っと音がでるのは、まだフライパンの温度が高い証拠です。
温かいうちに汚れや油などを軽くキッチンペーパーで拭き、しばらく経って冷めてから水で洗いましょう。
③調理に金属製の調理器具を使う
テフロン加工を剥がさないように、調理に使うヘラなどの器具は金属製のものは避けましょう。できるだけ木製や樹脂製のものを選べばベターです。傷つけないように角が丸いものなどがおすすめです。
ちなみに、もしコーティングが剥がれて料理に混ざってしまっても、人体に害があるわけではないので心配しないでくださいね。
④洗った後、空焚きをする
フライパンを洗ったあと、水気を切るために空焚きをしていませんか?空焚きをするとフライパンが過剰に熱されてしまい、コーティングが剥がれる原因になるのでやめてください。
フライパンを乾かすときは清潔な布で拭き取るか、自然乾燥させてくださいね。
⑤スポンジの固い部分で洗う
汚れがつくとついついスポンジの固い面を使って洗いたくなりますよね。でも、固い面で力を入れてこするとコーティングが剥がれてしまいます。
テフロン加工のフライパンは汚れが落ちやすいものなので、わざわざ固い面を使う必要はないと覚えておいてください。
フライパンはテフロン加工と鉄製で使うスポンジに注意して
フッ素樹脂加工やセラミック加工とは別に、加工がされていない鉄製やステンレス製のフライパンも人気です。
これらはコーティングが剥がれるということがなく、使い続けて油がなじむほど焦げにくくなる性質があります。そのため、使い込んで長年愛用している人もたくさんいます。
鉄やステンレスのフライパンはコーティングがされていないので、洗うときはナイロンのたわしや固いブラシなどを使って力を入れてゴシゴシ洗うのが基本です。
テフロン加工やセラミック加工とは真逆の洗い方なので、間違えないようにしてくださいね。
テフロン加工のフライパンはやさしく扱おう
テフロン加工のフライパンは軽くて、しかも汚れにくいので、使うのも気軽ですよね。ただ、そうだからといって無頓着に扱っていると、コーティングが剥がれてすぐにだめになってしまいます。
テフロン加工を洗うときはやわらかいスポンジでやさしくを心がけ、強火で調理しないことも大切です。
コーティングによくないことさえやらなければ、あとは使い勝手のよいフライパンなので、今回紹介したポイントに気をつけながら調理を楽しんでくださいね。