最初はツヤがあってキレイだったフローリングも、だんだんと傷んできて「剥がれ」などのトラブルが増えてきます。どうにかおうちで直したい…と思いますよね。
そこで今回は、フローリングの剥がれを補修する方法をご紹介します。
フローリングの剥がれとは?
フローリングは経年劣化などが原因で「剥がれ」が発生します。主に次の3種類のタイプがあるので、まずはどのタイプに当てはまるのか確認しましょう。
最初のうちは目立たなくても生活しているうちにどんどんと広がって、靴下がひっかかったり穴につまずいたりして危ないので、早めに対処してくださいね。
① 板が剥がれて浮いている(めくれている)場合
板が剥がれて浮き上がっていたら、床材とフローリングのあいだの接着材が劣化しているかもしれません。
長いあいだ湿度の高い状態が続くと傷みが進んでしまいます。念のため裏側が傷んでいないかを確認しておきましょう。
② ワックスが傷んで剥がれている場合
表面的な傷が増えてザラザラしているのは、ワックスなどの塗装がはげてしまった状態です。椅子やテーブルの脚など、強い力が集中する部分にできやすいのが特徴。
放っておくと傷みがどんどん広がるので、早めの補修が大切です。
③ 表面の木材が剥がれてしまっている場合
ダメージが蓄積され、表面が激しく傷んでしまうと木材の表面が削れた状態になります。
この状態になると見た目にも使い心地もよくないので、ていねいな補修が必要です。
フローリング剥がれの補修!浮きやめくれを直すには?
フローリング板の浮きやめくれを直すには、床材とのあいだに再度接着剤を流し込む必要があります。接着剤は専用のものが市販されているので、近くのホームセンターなどでチェックしてみてください。
用意する道具
●『フロアメンダー』(コニシ)
フローリング材の固定が甘くなったときに使える接着剤です。フローリングを剥がさずに接着剤を注入できるのが特徴で、はじめてでも迷わず使えますよ。
直す手順
使い方はたったの3ステップ。必要なものはすべてセットになっているので、すぐに始められますよ。
接着剤を混ぜる
同梱されている2つの接着材を混ぜ合わせ、付属の注射器にいれる。
注射器を隙間から流し込む
注射器が差し込めなければ、目立たない場所にキリで穴をあける。
待つ
本などで上からおもしをして、乾燥するまで40分ほど待ったら完了。
これだけで浮きやめくれは抑えられます。
フローリング剥がれの補修!ワックスの傷みを直すには?
フローリングのワックスが剥がれてしまっている場合は、ワックスをかけ直す必要があります。
仕上がりをよくするために「現状のワックスを剥がす→新たに塗る」の順に進めます。
用意する道具
●『ワックスはがし上手』(リンレイ)
ワックスが部分的に残っているところにワックスを塗り直すとムラができてしまうので、まずは「ワックスの剥離剤」を活用しましょう。『ワックスはがし上手』は、現状のワックスを剥がすのに便利なスポンジ付きです。
●『オール』(リンレイ)
ワックスがけには剥離剤と同じメーカーの商品がおすすめ。樹脂でできた硬質のコーティングが傷や汚れからしっかり守ってくれます。
直す手順
いらない布を2枚用意し、次のように進めていきましょう。
剥離剤を塗る
剥離剤を付属のスポンジに垂らし、床に塗る。
ワックスをこすり落とす
1〜2分放置してワックスに液がしみ込んだら、スポンジでこすってはがし取る。
拭き掃除
布を使って洗剤を拭き取る。数回水拭きして乾かす。
ワックスを塗る
乾いた布にワックスをしみこませ、塗り込む。
乾かす
30分ほど乾かしたら完了。
これで細かな剥がれがキレイになくなります。
フローリング剥がれの補修!木材の剥がれを直すには?
フローリングの木材が摩耗して剥がれ落ちているときは「補修用パテ」で目立たなくできます。
本来はへこみや傷を埋めるための道具なので広い範囲の補修には向きませんが、剥がれはじめてすぐのフローリングであれば元通りにできますよ。
用意する道具
●『フローリング補修セット』(建築の友)
フローリングの剥がれた部分を補修できるクレヨンタイプのパテです。3色パックなので、フローリングの色にあわせやすいですよ。
補修したクレヨンを強化するのに、保護用のハードジェルが付属しているのもうれしいポイントです。
直す手順
補修は付属の電熱コテを使って、パテを溶かしながら穴を埋めていきます。しっかり色をあわせられると、跡が目立たずキレイに元通りになりますよ。
色をあわせる
紙に書いてフローリングと見比べながら、近い色を選ぶ。
パテを剥がれた部分に入れる
電熱コテを使って温めながら、剥がれた部分に塗り込んでいく。
保護ジェルを塗る
付属のジェルをパテの周りに塗り込む。
平らにする
パテを塗り込んで盛り上がった部分は付属のヘラで削って平らにならす。
仕上げ
付属のペンを使って木目を書き込み、乾拭きで仕上げたら完了。
フローリングの剥がれが直らないときは?
剥がれはじめてすぐのフローリングであれば直すのは比較的簡単ですが、広い範囲に渡って剥がれていたり、深くまで破損していたりする場合はおうちでの補修はかなりむずかしくなります。
ムリに補修してもすぐに再発する可能性が高いので、施工した工務店などに問い合わせて修理を依頼しましょう。
プロの手でフローリングを張り直してもらえば、新品同様の仕上がりに戻りますよ。
フローリングの剥がれを防止するには?
フローリングの剥がれを防止するには、ふだんからフローリングに負担をかけないことが大切です。剥がれがおきた場所を中心に対策しておきましょう。
マットを敷く
椅子やソファなどでこすれやすい場所には、あらかじめマットやカーペットを敷くのがおすすめ。フローリングの質感を邪魔しない透明のマットや、フローリング柄のマットも販売されているので、気にいったものを試してみましょう。
クッション性も高まるので、重いものを落としても傷つきにくくなりますよ。
カバーをする
床に置いている家具の脚にはカバーをつけましょう。椅子などよく動かすものには、フェルトタイプがおすすめ。傷つきにくくなる上、音も出にくくなりますよ。
100均などにも売られているので、あいそうなものを探してみてくださいね。
ワックスをかける
ワックスにはフローリングのツヤを出す効果のほかに、コーティングで傷を防ぐ効果もあります。
半年おきくらいに塗り直せると、いつもキレイで傷ができにくいフローリングをキープできますよ。
フローリングの剥がれを直してキレイな床に戻そう
フローリングが剥がれてくると見た目が悪いばかりか、つまづきやすくなって居心地もよくありませんね。
剥がれは放っておくとどんどん広がるので、早めの対処が肝心。小さいうちなら簡単に直せるので、見つけ次第すぐに補修しましょう。