壁紙(クロス)の端のほうが少しだけめくれていたり、表面に傷がついていたりすると気になって「どうにかキレイに直せないかな…」と思いますね。

壁紙の補修はとてもむずかしそうに思うかもしれませんが、実は意外と簡単なんです。ここでは壁紙をおうちで補修する方法をご紹介します。

壁紙(クロス)の補修は簡単にできる?

壁紙にトラブルがあっても「專門の業者にお願いしないと直らないから…」と、ついつい放置してしまいがち。

しかし、ちょっとしたキズくらいなら、おうちでも簡単に補修できる場合が多いんですよ。きちんと補修用の道具をそろえれば、それほど手間なく作業ができます。

ただ、補修箇所は長いあいだ建材にふれ続ける場所なので、安全が確認されている市販の補修道具を用意しましょう。「壁紙の補修用」などと書かれた専用のグッズなら問題ありませんよ。

壁紙の補修に使う道具の選び方は?

壁の補修に必要なもの

壁紙の補修道具をいざ選ぼうと思っても、はじめてだと何を選んでいいか迷うと思います。

選び方のコツは、「トラブルにあったグッズを選ぶ」「色味のあったものを選ぶ」の2点。これらを意識してホームセンターなどで探してみましょう。

トラブルにあわせる

「壁紙の補修」と一口に言っても、穴があいているのか剥がれているのかなどによって補修方法はちがいます。「穴をうめる」「剥がれ用」など、補修グッズのパッケージにはどんなトラブルに使えるのかが書かれているので、確認して用意しましょう。

色味をあわせる

もう一つ、壁にぴったり色味をあわせるのも大切。汚れや経年劣化などで色味が変わることもあるので、型番にあわせず写真などを撮って実際に見比べるのがおすすめです。ホームセンターなどに行けばいろんな商品が販売されているので、壁紙にあうキットを探してみましょう。

【壁紙の補修方法】画鋲やネジの跡を隠したいときは?

壁の穴

用意する道具

●『クロスの穴うめ材スーパー オフホワイト 』(建築の友)

画鋲やピン、ネジの穴を補修するなら『クロスの穴うめ材スーパー』などの穴埋め剤を使いましょう。この商品は5色展開なので壁紙の色にあわせてピッタリの色を選べますよ。

ほかにもシールタイプで簡単に穴埋めができる商品などもあるので、使いやすいものを探してみましょう。

補修の手順

穴を補修するのはとっても簡単で、「穴埋め剤を注入してなじませる」だけ。

飛び出た部分を押し込む

スプーンや竹串などを使って穴のまわりに飛び出た壁紙をなかに押し込む。

穴埋め剤を入れる

穴埋め剤を注入する。穴の奥まで全部埋めなくても大丈夫。

拭き取る

はみ出た補修材はティッシュなどで拭き取り、まわりとなじませて完了。

穴埋め剤のなかには、最後にドライヤーで熱をかけるとぷくっと膨らむものも。表面にデコボコ模様がついた壁紙なら、うまい具合に穴が目立たなくなっておすすめです。

【壁紙の補修方法】めくれている場合

壁紙のめくれ

用意する道具

●『耐水性壁紙のりキット』(建築の友)

壁紙の接着剤が弱まってきて、剥がれかかっている場合は専用の接着剤を使って貼り直しましょう。

先端の細いチューブタイプだとすき間に注入しやすくて便利です。なじませるのに使うローラーが付属していると、より一層補修の効果が高まりますよ。

補修の手順

壁紙が剥がれてくるのは「時間がたって接着剤が劣化している」ため。基本的には再度貼り直してあげるだけで簡単に直ります。

ゴミをとる

めくれた周囲のホコリや汚れを絞った雑巾で拭き取る。1時間ほど放置してよく乾かす。

接着剤を壁に塗る

接着剤を壁に均一に塗る。角やフチは剥がれやすいので多めに塗っておくとよい。

ローラーでなじませる

壁紙を貼り付け、上からローラーを押し当てる。強く押し付けてなじませる。

はみ出た接着剤を拭き取る

フチから接着剤が飛び出したら、ティッシュなどで拭き取って完了。

剥がれた壁紙の補修は、ムラなく接着剤を塗っていくのがポイント。はみ出たら拭き取ればいいので、多めに塗るくらいがちょうどよいですよ。

【壁紙の補修方法】破れている場合も直す方法はあるの?

壁紙を剥がす

用意する道具

●『クロスの補修 クロス型取りなおし3点セット』(日本ミラコン産業)

めくれたまま壁紙がちぎれてしまった場合は、穴をふさぐ補修キットを選びましょう。

この『クロス型取りなおし3点セット 』なら、スタンプのように壁紙表面の模様まで写しとれるので、自然で目立ちにくい補修ができます。

補修の手順

破れた壁紙も、市販のアイテムを使えば目立たなくできます。

汚れをとる

水拭きしてホコリや汚れをしっかり落とす。時間を置いて乾かす。

パテ剤を塗る

壁紙の代わりとなるパテ剤を指先で破けた部分に押し付けて塗り込む。

模様の型とり

付属の型とり用の樹脂剤を使い、壁紙の別の場所から模様を写しとってくる。

パテに模様をつける

模様を型どった樹脂材を、補修したパテに押し付けて模様を移したら完了。

パテは粘土のような素材で、時間がたつと固まります。固まる前にほかの部分から模様を写しとれば、簡単に目立たなくなりますよ。

壁紙を補修するときのポイントは?

壁紙

壁紙を上手に補修するには、次の3つのポイントがあります。

傷ができてから早めに対処する

壁紙の傷みをそのままにしていると、汚れがたまったり変色したり、さらには傷みが広がってしまうことも。そうならないためにも、できるだけ早めに対処するのが補修のポイントなんです。

あらかじめ汚れを落とす

補修をはじめる前は、水拭きでしっかり汚れを落としましょう。汚れたままだと正しい色がわかりにくく、なじませるのに苦労します。ホコリなども取れるので接着剤の効きもよくなりますよ。

色あわせは慎重に

補修キットをはじめて使う場合は色味があわないこともあるので、少量ずつ狭い範囲から使ってみましょう。違和感が出ないように、まわりとよく見比べながら調整すると上手にできますよ。

壁紙がひどく傷んでいても補修できる?

壁紙の傷み

壁紙の傷が広い範囲におよんでいると、補修キットだけで直すのはちょっと非効率。思い切って壁紙を張り替えるのも一つの手です。

壁紙の寿命はおよそ10年ほどといわれています。長く使っている場合は、心機一転張り替えてみましょう。1㎡あたり、1,000〜1,500円どで交換できるので検討してみてくださいね。

覚えておきたい

エコなわざあり

壁紙の落ちない汚れは補修すべき?

壁紙の落書き

子供が書いた壁の落書きやなかなか落ちないガンコな汚れに困っているおうちもあると思います。

ただ、汚れ程度なら補修する必要はないかもしれません。一般的なビニール製の壁紙であれば、洗剤を使って掃除するとキレイになります。おうちにある食器用洗剤などを使って拭き掃除してあげればキレイにできますよ。落書きなどは消しゴムでこすり落とすだけでも落とせます。

正しい掃除法を覚えて、元通りの真っ白な壁に戻してあげましょう。

壁紙トラブルは補修グッズがあれば安心!

下駄箱の棚の上 玄関の壁

壁紙の補修はなんとなくむずかしいイメージがありますね。

しかし、実際は市販のグッズを活用すればとても簡単に補修できます。壁にあったキットを用意すると、いつでも対処できますよ。

壁紙の傷がスッキリ消えて、元通りのまっさらな壁に戻してあげましょう。