寒い冬の首元を温め、ファッションのアクセントにもなる「ファー」。ただ、使い込むうちにヘタってボリュームが落ちくるのが悩みのタネですよね。
今回は、そんなファーの手入れについてくわしくご紹介します。おうちで元のボリュームに戻すこともできますよ。
そもそもファーって手入れが必要なの?
新品のファーはふわふわでボリューミー、さわり心地も抜群。ただ、使っているうちにそのボリュームもだんだんと落ちてきます。
これは毛が抜けているというわけではなく、毛の流れにクセがついてきたか、汚れて毛の束ができやすくなっているのが原因です。
ファーのふわふわを長持ちさせるためには、これらの原因を解消するための手入れが不可欠。おうちにあるもので簡単にできるので、ここで紹介する方法を実践してみてくださいね。
ファーの手入れ方法は?
シーズン中のファーの手入れは、毛並みを整える「ブラッシング」と汚れを落とす「拭き掃除」の2つ。
基本はブラッシングだけで十分で、汚れ具合をみて拭き掃除も取り入れましょう。どちらも5分ほどでササッとできますよ。
ブラッシング
- 必須
- ブラシ
簡単・短時間でもできるのがブラッシングによるお手入れ。これで毛束がほどけて、へたるのを防げます。
スーツやニットなどに使う洋服ブラシで、毛並みに沿って端から端にブラシを動かして毛並みを整えましょう。
着用後はできるだけ毎回ブラッシングするといいですよ。
拭き掃除
- 必須
- 『エマール』などの中性洗剤
- タオル 2枚
- 洗面器
顔の近くにあるファーは、化粧品や汗で汚れてきます。数回着たら1回は次の方法で汚れを落としましょう。
洗剤液をつくる
洗面器に水をため、洗剤を溶かす。洗剤は水量の目安に対して半分ほどでOK。
タオルに含ませる
洗剤液にタオルを浸し、水が出なくなるまで固く絞る。
拭く
汚れが目立つ場所を中心に、毛並みに沿ってタオルで拭く。
水拭き
タオルを一度すすぎ、また固く絞って水拭きで洗剤を拭き取る。
乾かす
風通しのいい日陰で1日干す。軽くブラッシングして毛並みを整えておくと仕上がりがよくなる。
乾かしたあとは少し毛束ができるかもしれませんが、軽く振ってほどけば問題ありません。
汚れがスッキリ落とせて、見た目だけでなくさわりごこちも抜群によくなりますよ。
長期収納時のファーの手入れの仕方は?
オフシーズンになって長期収納するときは、ふだんとは別の手入れが必要です。ファーはかなりデリケートな素材なので、次のようにケアしてていねいに収納しましょう。
拭き掃除をする
先ほど紹介した方法で汚れを落とし、乾かしておく。
不織布でくるむ
通気性のいい不織布でできたカバーに入れたり、くるんだりする。
通気性のいい場所にいれる
クローゼットのハンガースペースなどにしまう。風通しのいい場所が理想。
防虫剤をセットする
ファーは虫食いが起こりやすい素材。必ず防虫剤を設置し、虫食いを防ぐこと。
ハンガースペースにしまう場合は、クローゼット全体に広がるタイプの防虫剤がおすすめ。ほかの衣類にも防虫効果がプラスできますよ。
引き出しに入れる場合は、防虫剤がファーに直接当たらないよう注意しましょう。
ファーを手入れするときの注意点は?
ファーを手入れするときに、守っておきたい注意点もあります。しっかりとポイントを押さえておけば、ダメージを軽減できますよ。
乾かすのは自然乾燥のみ
ファーを拭き掃除したあとはドライヤーなどでササッと乾かしたくなるものです。しかし、高熱は禁物。温風を当てると変形や毛の縮みなどにつながるので避けましょう。雨に濡れた場合も、風通しのいい場所で自然乾燥させてください。
湿気を避ける
シーズンにかかわらず、できるだけ乾いた場所に収納するのも重要です。閉め切った空間なら扉を開けた状態で保管して、カビを予防しましょう。長期の収納の場合は除湿剤などを置くのもいいですね。
覚えておきたい
ファーの手入れに水を使っても大丈夫?
使い込んできたファーには、拭き掃除だけで満足できないほどに汚れが目立ってくることもあります。
そんなときは、思い切ってファーを丸洗いするのも手です。実は入浴時に使うシャンプーが「洗剤」の代わり、コンディショナーが「柔軟剤」の代わりとして使えます。
シャンプーをぬるま湯に溶かして洗ってあげると、キレイに仕上がりますよ。
ファーはこまめな手入れでふわふわを保つ
ファーはデリケートなアイテムなのでお手入れが肝心。ふだんの手入れはブラッシングだけでOKで、汚れが目立ってきたら拭き掃除で落としましょう。
しっかりお手入れが行き届いたファーなら、いつも肌触りはふわふわ。気持ちよく身につけられますね。