新居で始まる新しい生活を考えると、ワクワクしてきますね。でも、新居に移る前には荷造りや旧居のお掃除を忘れてはいけません。今までお世話になった部屋をキレイにしてあげてください。それに、きちんと掃除できれば敷金にも影響するかも…?

そこで今回は、引っ越しで退去する前の掃除のやり方やおさえておくべきポイントについてご説明します。

引っ越しで退去前は掃除したほうがいいの?

家型のクエスチョン
引っ越し前はなにかと忙しく、掃除がおざなりになってしまう人も多いと思います。

でも、これまで過ごした家にお礼の気持を込めて掃除してあげたいもの。次に入居する人のことを考えて掃除をしておくのはマナーともいえます。

それに賃貸契約上は退去するときに「原状回復義務」、つまり「おうちを借りたときの状態に戻してくださいね」という約束事があるので、おうちをキレイにしておかないと余計なお金がかかってしまう可能性があるんですよ。

じゃあ、どれくらい掃除すればいいの?と疑問に思う人のために、これから退去時におさえておきたいポイントについてご紹介していきます。

引っ越し時にどこまで掃除すべき?

フローリング掃除
「原状回復」がどこまでのことを指すのか気になりますね。これは、おうちを新品同様に返さなければならないということではありません。一般的な生活をしていてできる汚れやキズについては原状回復の義務はなく、あくまでも「通常の使用の範囲」を超えてできた汚れやキズなどを自分で直さなければならないということです (※1)。

たとえば「火の不始末による床の焦げ跡」や「結露を放置したせいでできたカビや黒ずみ」などは通常の範囲を超えたものと考えられます。

火の不始末のような不注意によるものは仕方ありませんが、生活のなかで出た汚れを放置したことでカビや油汚れがひどくなったケースには原状回復の義務が発生すると考えられるので、掃除できるものはできる限り掃除しておきたいですね。

引っ越し前の掃除のやり方とポイントは?

水回りの水垢やカビ、台所の油汚れ、結露を放置してできるカビなどは、手入れをおこたったためにできたものなので、原状回復の義務が発生します。

こうした汚れは自分でも落とせるものがほとんどです。代表的な7か所の掃除方法とポイントをまとめてご紹介します。

① 床
② 畳
③ 壁紙
④ ガラス
⑤ キッチン
⑥ 浴室
⑦ ベランダ

① 床

フローリング
家具を置いたときにできる凹み、ワックスの剥がれなどは生活していればできる傷なので問題ありません。

カビによる黒ずみや落書きのあと、油汚れなどは掃除を忘れずに。汚れによって使う洗剤がちがうので道具をそろえて拭き掃除をしてください。

② 畳

和室 畳
畳も「日焼けによる変色」などは生活していれば避けられない汚れなので、特に何かをする必要はありません。

畳の上にカーペットなどを敷いていて、気付かないうちにカビなどが生えていた場合は、アルコール除菌スプレーを使ってできるだけ取り除きましょう。

③ 壁紙

壁紙の汚れ
壁紙の日焼けは問題ありませんが、タバコのヤニなどは原状回復義務が発生するので、できる限りキレイにしておきたいですね。

また、窓のそばの壁紙には雨風の吹込みでできる泥汚れやカビがついていることもあるので忘れずにチェックしましょう。

④ ガラス

窓ガラスについた指紋
地震などの自然災害にみまわれて窓ガラスにヒビが入ったり、網入りガラスで亀裂が入ったりしたときはそのままで問題ありません。

結露を放置して、サッシ周りにカビが生えている場合は取り除くことをおすすめします。

⑤ キッチン

キッチンシンクの排水口掃除
キッチンだと換気扇やガスコンロ周りの油汚れ、シンクや蛇口の水垢は掃除しておきたいところ。

油汚れは『キッチンマジックリン』などのアルカリ性洗剤か重曹を使い、水垢にはクエン酸が効果的です。

⑥ 浴室

風呂天井のカビ
湯垢や水垢、壁・床・天井にできるカビなどは、できるかぎりキレイにしておきたいもの。強力なジェル状のカビ取り剤を使うと、放置していた黒カビを取り除けるかもしれませんよ。

⑦ ベランダ

ベランダの掃除
ベランダは意外と盲点になる場所。ものを置きっぱなしにしていてできた黒ずみやサビ・苔などは原状回復義務が発生するので、しっかり水拭きなどして落としておきましょう。

掃除してから引っ越すと敷金が戻ってくる?

お金の計算
原状回復義務が発生するものについて、キレイになっていないときは、入居時に支払っていた「敷金」でクリーニング費用がまかなわれます。

そもそも敷金は、おうちを借りる人が貸主に預けておく保証金のこと。居住しているあいだに家賃が支払えなくなった場合に、敷金で補ってもらうのが目的なので、家賃の遅延などがなければずっと預けている状態です。

そこで、一般的な使用の範囲を超えた汚れやキズが残っている状態で退去した場合は敷金でクリーニング代金を支払い、残った分が戻ってくる仕組みになっています。

原状回復の必要な汚れやキズがなくなればクリーニングの費用も少なくすみ、戻ってくる敷金も多くなる可能性があるといえます。

ただし、原状回復の程度については、賃貸契約時に特約で定められていることもあるので掃除の前に、契約書を見るか、管理会社に直接確認しておくことをおすすめします。

覚えておきたい

エコなわざあり

引越し先の新居は、掃除と点検をセットで

フローリング
引っ越しするときは旧居だけではなく、新居の掃除もしておきたいところ。キレイになっていると思っても細かい部分や備え付けの棚などにホコリがたまっているものです。

荷物を入れる前の広々としているときに全体を拭き掃除しておくと安心です。

このとき、キズや汚れ、水回りの臭いなど、入居前の時点で問題がないかどうかもチェックしておくことをおすすめします。入居したあとでは、キズや汚れがもともとあったものなのかどうか判別できずに、退去時に請求されてしまう可能性もあるからです。

引っ越し前の掃除で、気分もリフレッシュ

リビング フローリング 窓
引っ越しでは何かと忙しくなってしまうものですが、できるかぎり掃除をしておきたいものです。荷物を運び出したあとなら掃除もしやすいので、掃除道具をそろえてしっかりキレイにしましょう。

長年の汚れがたまっていると、キレイにするのに時間がかかるので、荷造りと一緒に少しずつできる場所から掃除していくことをおすすめします

お世話になったおうちに感謝の気持ちも込めて磨き上げ、気分をリフレッシュして新生活を始めてくださいね。

※1 参考文献:東京都都市整備局「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」