アウトドアのアウターにおなじみのゴアテックス。最近では普段の雨用アイテムでも活用されているので馴染みのある人も多いのではないでしょうか。
とても機能的なので重宝するアイテムですが、一方でどうやって洗濯したらいいの?と迷ってしまいますよね。
そこで今回は、ゴアテックスの洗濯方法と、おうちでできる簡単なお手入れ方法をご紹介します。
ゴアテックスはおうちで洗濯できるの?マウンテンパーカーも洗って大丈夫?
「ゴアテックス」とは、アメリカの会社が開発した防水透湿機能を備えた素材です。1cm四方に14億個もの微細な孔(あな)があり「外からの水はブロックしながら内側の水蒸気は外に逃がせる」仕組みになっています。
アウトドア用のマウンテンパーカーなどによく使われ、雨が降っても水滴をはじき、汗をかいても快適に過ごせるのが魅力ですが、「高機能なだけに洗濯はていねいにした方がいい…?」と慎重になってしまいますね。でも実は、ゴアテックスは洗濯機でも問題なく洗えます。
ゴアテックスはかなり丈夫な素材で、家庭で洗濯することを考えてつくられています。きちんとしたやり方で洗ってあげれば、撥水効果を損ねたり、生地を傷めたりすることなく汚れだけをキレイに流せますよ。
ゴアテックスの洗濯|必要なものは?
- 必須
- 『アタック』などの液体洗剤
- 洗濯ネット
ゴアテックスの洗濯はほかの衣類の洗濯とそれほど違いはありません。洗濯用の洗剤と洗濯ネットを用意しましょう。
普段使いのもので十分ですが、「液体」の洗濯洗剤を用意するのがポイント。粉末タイプの洗剤だと、すすぎ残しがでやすいのでキレイに仕上がらないことがあるので注意しましょう。
また、もともとふわふわした素材ではないので柔軟剤も必要ありません。いつもの癖で使ってしまうと防水性などを損ねる可能性があるので注意してくださいね。
ゴアテックスの洗濯|洗濯機での洗い方は?
ゴアテックスは特殊な素材ではありますが、ドライコースなど弱い水流のコースを選んであげれば、洗濯機で洗って問題ありません。
ただ、1点だけ「脱水を短くする」というポイントがあるのでコース選びは慎重に行ってくださいね。
ファスナーをすべて閉じる
ポケットや脇にあるファスナーを全て閉じる。袖のベルクロも留めておく。
たたんでネットに入れる
汚れた部分が外側にくるようにたたみ、洗濯ネットに入れる。
少なめの洗剤で洗う
表示の量よりも少なめの洗剤をいれ、「弱水流」で「すすぎ2回」のコースを選んで洗う。できれば脱水なしのコースを選ぶ。
軽く脱水する
生地は水が染み込まないので、脱水は軽く水が切れるくらいで十分。10〜30秒ほどかけたら停止して取り上げる。
乾かす
風通しのいい場所で半日ほど陰干しすれば完了。
ポイントは「汚れた部分が外側にくるようにたたむ」こと。とくに襟周りなどは汗が染み込んで黒ずんできやすいので裏返して洗濯するのがおすすめです。
洗濯機なら簡単に洗えるのでこまめに汚れを落としてもいいですね。
ゴアテックスの洗濯|キレイに洗うコツは?
ゴアテックスの洗濯は紹介した手順で進めればOKですが、次の2つのコツを意識しながら取り組むと仕上がりがよくなりますよ。
少なめの洗剤で洗う
ゴアテックスは汗や皮脂がしみこまないため、長く使っている場合でも汚れがこびりつくことはほとんどありません。表面についた汚れが流せれば十分なので少なめの洗剤で大丈夫です。
また撥水効果を長持ちさせるため、漂白成分や蛍光増白剤が入っている洗剤や柔軟剤の使用も避けましょう。できれば『エマール』などのおしゃれ着用洗剤を使うのがおすすめです。
弱水流で2回すすぎを選ぶ
ゴアテックス素材を洗濯するときは「手洗いコース」「ドライコース」「おうちクリーニング」など、やさしく洗ってくれるコースを選びましょう。
また、洗剤のすすぎ残しがあると撥水効果が弱くなる上、汚れが付着しやすくなります。すすぎ1回用の洗剤を使う場合でも、万全を期すためにすすぎ2回で念入りにすすぐと安心です。
洗濯でゴアテックスの撥水効果が弱まってきたらどうする…?
ゴアテックスはおうちの洗濯機でも問題なく洗えますが、くり返し洗っているとだんだんと撥水効果が弱まってきます。
長く着ているほど撥水効果が弱まってしまうのは仕方のないことですね。
実は、熱を加えることで撥水効果を復活させることができます。次の方法で機能性を取り戻しましょう。
乾燥機に入れる
撥水効果を復活させるのに一番簡単なのが、乾燥機に入れる方法です。洗濯後に乾いてから20分ほど乾燥機にいれ、熱をかけるだけ。
ゴアテックスの生地は熱で傷むことはありませんが、はじめてのときは時間を短くして試してみるといいですよ。
アイロンをかける
乾燥機に入れるのは少し不安、という場合はアイロンがけをして撥水効果を戻す方法も。直接繊維の具合を確認しながらできるので、安心して進められます。
アイロンは「低温」で「スチームなし」を選び、あて布をしてかけましょう。シワを伸ばすためではないのでできるだけ低温で短時間でかけましょう。
ゴアテックスを洗濯するのにおすすめの掃除グッズ3選
大切なゴアテックスのジャケットは、手入れもていねいにやってあげたいもの。
専用の手入れグッズを使えば、汚れも落ちやすくもとの風合いが長持ちできます。お手入れグッズを用意しておければ、こまめな洗濯もラクにできますね。
『テックウォッシュ』(NIKWAX)
ゴアテックスなどが使われたレインウェアやアウトドアウェアに対応した、手洗い用の洗濯洗剤です。
生地に撥水効果をプラスできるのが最大の特徴で、洗濯のあと普通に乾かすだけで、水濡れに強くなります。
『TX.ダイレクト』(NIKWAX)
熱をかけると撥水効果はある程度復活しますが、使い込むうちに戻りにくくなってきます。撥水効果を完全に復活させるなら、防水グッズを活用しましょう。
汚れを落としたあと、TX.ダイレクトを溶かした水にひたして乾かすだけで撥水効果が元通り。生地全体に染み込むので、むらなくキレイに
『アメダス』(コロンブス)
手軽に防水加工をしたいときは、防水スプレーがおすすめ。たっぷりかけて染み込ませれば、簡単に撥水効果が復活します。
とくに「アメダス」はふだん使いのスニーカーや革のアイテムなどにも幅広く使えるので、1本あると重宝しますよ。
ゴアテックスはおうち洗濯でケアしよう
ゴアテックスは特殊な生地が使われていて、高価なだけに手入れのときは慎重になりますね。
ゴアテックスは家庭で手入れできることを考えてつくられているので、安心しておうちで洗濯してあげましょう。一般的に20回ほどは洗濯できるといわれているので、1シーズンに1回汚れを流すようにしても長く使えますね。
撥水効果が落ちてきたら熱で戻してあげるなど、裏ワザまでしっかり押さえておけば雨の日のお出かけも怖くありませんね。
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