とてもおいしそうで見た目もきれいな「かつらむき」。大根のつまを作るときの切り方として知られていたりしますが、実はにんじんやきゅうりなどを飾り切りするときにも使えます。
ただ、かつらむきの正しい手順を知らない人も多いはず…。そこで今回は、かつらむきの手順やポイントを写真付きでくわしく説明します。
かつらむきとは?大根を使うの?
かつらむきとは、大根などを筒切りにして、帯状に薄くむくように切ることです。料理の見た目を良くする「飾り切り」の一種で、特に大根や人参をもりつける際によく利用されます。
また、食材をもって皮を切るので、包丁の基本的な使い方を覚える練習台としても役立ちます。
大根のかつらむきの正しい手順は?
大根のかつらむきには正しい手順があります。次にかつらむきの手順を一から順に写真付きでご紹介します。
①もちやすいサイズに大根を切る
大根をたわしなどできれいに洗って大根を円柱状に切ります。
あまり長過ぎずに持ちやすい長さに切ることがおすすめ。あまり幅があるとかつらむきの難易度が上がるため、初めての方は5cmくらいからはじめましょう。
②外側の皮をむく
はじめに外側の皮をむきます。皮の近くは筋っぽいので少し厚めにむきましょう。
きれいに洗った皮は、捨てずに取っておき、細切りにして漬物などにするとポリポリとした食感でおいしく食べられますよ。
③薄く皮を切る
大根に平行になるように包丁の刃の下の部分を当てます。
右手はしっかりと固定し、刃を上下に小刻みにスライドさせながら、薄く向いていきます。左手の親指を使って大根を押していきます。
刃が上に行くときは、やや左斜め上に上げるイメージでスライドさせると刃が進みやすいですよ。
④切り終えた大根を飾るか、更に細かく切る
切り終えた大根は料理用に飾るか、さらに細かく切るなどしましょう。
大根のかつらむきのコツや包丁の選び方は?
かつらむきを上手にするために、いくつかポイントがあります。
①包丁は薄刃包丁が理想
包丁の刃が薄いほど、薄くかつらむきができます。できれば薄刃包丁を用意しましょう。
②包丁は根元をしっかり持つ
刃の根元をしっかりと持ち、親指で切った部分を抑えられるようにします。あまり力を入れずに持ちましょう。
③大根を持つ手は力みすぎず
大根は、持ちやすい長さにカットします。切った大根を包丁の方におくるイメージで親指を添えます。こちらの手も力みすぎないことが大事です。
④包丁の動かし方
包丁を動かすときは、大根を持つ手の親指で大根を少しずつ押しながら、刃を小刻みに動かすことを意識しましょう。
やや左斜め上に上げるイメージでスライドさせると刃が進みやすいですよ。
大根のかつらむきの使い方は?
かつらむきにした大根はお刺身に添える「つま」にするのが一般的。ただ、アレンジすればちょっとしたおかずになります。今回はつまの作り方と、アレンジメニュー2つをあわせて紹介します。
細切りにして刺し身のつまにする
かつらむきした大根を数枚重ね、千切りにすると「つま」ができます。
盛り付ければできあがり。
つまの状態になった大根はやわらかく食べやすい食感なのでサラダにしてもいいですね。また、薄くて火が通りやすいのでしゃぶしゃぶのお肉と一緒にしゃぶしゃぶするのもおすすめですよ。
かつらむきのメニュー①:白菜漬けの大根巻き
かつらむきに白菜漬けやその他の漬物をのせて、海苔巻きのようにクルクルと巻きます。切ってお皿に盛り付けると断面の彩りがとてもきれいになります。
かつらむきのメニュー②:梅シソつまサラダ
つまを作り、千切りしたシソと鰹節を和えます。梅ドレッシングをかければさっぱりサラダのできあがりです。
大根のかつらむきの注意点は?
かつらむきで注意したいことは2つ。1つは力みすぎて手を切らないようにすること、もう1つはかつらむきが途中で切れないようにすることです。
初めてかつらむきをするときは、うまく刃を動かせずに力んでしまいがちです。慣れないうちは途中で切れてもかまわないので、まずはケガをしないように注意しましょう。
最初から薄くしようとするほど途中で切れてしまうので、ぶ厚く切ることから始めてみてください。
大根のかつらむきを覚えて飾り切りをマスターしよう
かつらむきにした食材は見た目だけでなく、食感が変わったりもします。調理方法に一手間加えると、いつもの料理が楽しくなるかもしれませんね。
また、かつらむきに慣れると、包丁の扱い方もうまくなります。ほかの野菜やフルーツの皮むきも上手になるはずです。
最初はむずかしいかもしれませんが、「料理を楽しむため」「料理上手になるため」のトレーニングと思って、ぜひ挑戦してみてくださいね。