キッチンや洗面所などの水回りで流れが悪いと思ったら、排水管が汚れているのかもしれません。

目に見えない場所なのでなかなか掃除する意識が向かないかもしれませんが、定期的な手入れが必要です。

今回は排水管を念入りに掃除する方法についてくわしくご説明します。

排水管はパイプの奥まで掃除したほうがいいの?

洗面所の排水口

排水管はさまざまな汚れが流れ込む場所。洗面所なら髪の毛やホコリ、洗剤のカスなどが、キッチンなら食材の破片や油などが流れ込んでいるため、定期的に掃除をしないとつまる原因になります。

掃除しないまま使い続けると排水管が詰まってしまい、途端に水回りが使いにくくなってしまうるので、注意してくださいね。

排水管を掃除する方法は3つ!

排水管は手が届かないところなのでどうやって掃除するのかな、とむずかしく感じるかもしれませんね。

排水管の掃除は、主に3種類のやり方があります。

①洗剤で汚れを溶かす
②すっぽんで吸い出す
③分解して取り出す

簡単にできる順に紹介するので、おうちの状況に合わせて、やりやすそうな方法から選んで挑戦してみてくださいね。

排水管の掃除①|洗剤で溶かす

パイプクリーナー

一番手っ取り早くできるのが、『パイプユニッシュ』などのパイプ洗浄剤を使って汚れを溶かし出す方法です。

基本的なやり方は「パイプ洗浄剤を注ぎ入れて、放置する」だけ。簡単にできるので次の順に試してみましょう。

排水口を掃除する

排水口に汚れが溜まっていると、それが排水管に流れ込んでつまりを引き起こすので、排水口のゴミは取り除いておく。

洗剤を注ぐ

排水口のパーツを外したら、『パイプユニッシュ』などの洗剤を適量注ぐ。ガンコな汚れもしっかり分解するように、洗剤はたっぷり入れるのがコツ。

洗剤を入れて放置したあとに水で流す

洗剤を注ぎ入れたあとは30分ほど待って、洗剤が汚れを溶かすのを待つ。

水が流れるかを確認

水を注ぎ入れて水がスムーズに流れることを確認したら完了。

1度で水の流れが完全に戻らなかったら、2回に分けて汚れを落とす方法もあります。効果を高めたいときは、「使う洗剤を多めに」「放置する時間は長めに」しましょう。

排水管の掃除②|スッポンで吸い出す

排水管のつまり

化粧品のフタなど、洗剤で溶けない異物を流してしまった場合は洗剤を使っても効果がありません。

トイレのつまりを解消するためのラバーカップ、いわゆるスッポンを使うと排水管に落ちた異物を引っ張り出すことができますよ。

排水管をむき出しにする

排水口にあるフィルターなどの部品を外し、排水管をむき出しにしておく。

スッポンを押し付ける

スッポンを排水口にゆっくりと押し付け、密着させる。

勢いよく引き上げる

スッポンを引き、中の汚れや異物を引き上げる。取れなかったら何度か繰り返す。

異物や汚れを取り除く

異物や汚れをビニール袋などにいれて回収し、流したら完了。

スッポンを使うときは、排水管のなかの水が飛んで他の場所を汚してしまうことがあります。あらかじめ大きめのビニール袋などをかぶせて飛び跳ねを防止しましょう。

排水管の掃除③|分解して取り出す

排水管の掃除

上の2つのやり方でも歯が立たない場合は「分解して中を掃除する」方法があります。

用意するものは「排水管を外す工具」「掃除用のブラシ」「バケツ」「ゴム手袋」「ゴミ袋」。なかに入っている汚れがあふれ出てくるので、注意しながら進めていきましょう。

準備

ゴム手袋をして、排水管のすぐ下にバケツを置く。

配管を外す

工具を使って排水管のカーブ部分を取り外す。そのままそっとバケツに置く。

汚れをかき出す

ブラシを使って排水管のなかの汚れを取り出す。

もとに戻す

再度排水管を設置し、水を注ぎ入れて漏れがないことを確認したら完了。

取れたゴミは新聞紙などに水気を吸わせて、ゴミに出しましょう。少し手がかかる方法ですが、物理的に汚れをかきだせるので効果は抜群ですよ。

この3つをしても配管がきれいにならないときは、高圧洗浄をする方法もあります。業者さんにお願いすると、キッチン、洗面所、浴室など水回りの配管すべてを洗浄してもらうこともできるので、どうしても臭いが取れないときは、依頼するのも一つの方法です。

排水管の掃除におすすめのクリーニンググッズ4選

ここでは排水管の掃除に便利なグッズをいくつかご紹介します。どうしてもつまりが取れないときは専用のグッズをそろえましょう。

ただ、異物を無理に取り除こうとすると排水管を傷つける恐れもあるので、自分一人で頑張らずに早めに業者にお願いすることも大切ですよ。

『パイプユニッシュプロ 濃縮液体タイプ』(ジョンソン)

見た目がスリムなパイプクリーナーですが、洗浄力は抜群。粘度のあるジェルが髪の毛や汚れにからみついて、しっかり溶かしてくれます。洗面所、キッチンシンク、浴室、洗濯機の防水パンなど、さまざまな排水管に活用できます。

『ピーピースルーF』(和協産業)

『ピーピースルー』は業務用としても使われている強力なパイプ洗浄剤です。水に溶けると急激に泡立って発熱するのが特徴で、この泡と熱の相乗効果で汚れを落とします。

『真空式パイプクリーナー』(三栄水栓製作所)

真空式のパイプクリーナーは排水口の上に密着させ、ハンドルを上げたり下げたりすることで圧力で汚れを押し出す商品です。サイズが違う2種類のゴムがついているので、キッチン、洗面所、トイレなどさまざまな場面に活用できます。

『パイプクリーナー』(三栄水栓)

異物を流してしまったときなど、物理的にかき出したいときは、パイプ用のブラシを使う方法もあります。先端にらせん状の針金がついているので、押しこむと汚れを粉砕してくれます。

排水管の掃除に「重曹&お酢」が使える?

重曹を粉のまま使う

排水管をキレイに保つには、排水口をこまめに掃除することが大切です。排水口にゴミが溜まらなければ、排水管まで汚れが流れていくことはなく、雑菌が繁殖することもありません。

ただ、パイプユニッシュなどの強力な洗剤を頻繁に使うのは小さい子供がいるおうちでは少し不安ですよね。そこで、普段のお掃除は「重曹」と「お酢(またはクエン酸)」を組み合わせて掃除しましょう。

排水口にたっぷりと重曹をかけたら、少し時間をあけてその半分くらいの量のお酢を排水口にまんべんなくふりかけるだけ。アルカリ性の重曹と酸性のお酢が反応して泡が発生するので、そのまま30分ほど放置しましょう。汚れを浮き上がらせて、落ちやすくしてくれます。

最後に水を流せば汚れがスッキリ落ちて、排水口から排水管までピカピカにできますよ。

排水管を掃除して「つまり」を予防する

キッチンシンクの排水口掃除

排水管の汚れを放っておくと、イヤな臭いがし始めるだけではなく、水がまったく流れなくなってしまいます。洗面所やキッチンが水浸しになるなどのトラブルが起こるかもしれません。

排水口の汚れが排水管のつまりの原因になることを忘れないようにして、こまめに掃除する癖をつけてくださいね。

キッチンであれば食器洗い後、洗面所ならお風呂上がりに髪を乾かした後など、毎日やることの最後に排水口のゴミをティッシュで拭き取るようにしてみましょう。

毎日のちょっとした手間で、大きなトラブルを予防できますよ。