レース編みは、かぎ針編みよりも細いレース針やレース糸を使う編み方。上品なかわいらしさがありますよね。特別な編み方をしているように見えますが、かぎ針と同じ編み方でできるんですよ。

そこで今回は、初心者が最初に覚えたいレース編みの基本をご紹介します。

レース編みのときに必要な道具は?

編み物 縫い方 棒針 棒針編み

レース編みのときに必要なのは次の通り。

必要なもの
レース針
レース糸
とじ針
はさみ
あれば便利なもの
メジャー
まち針
段目リング

まずは最低限必要なものから揃えてスタートしましょう。

レース編みをするまえに糸と針の持ち方を覚えよう

かぎ針

基本的に糸は左手に、針は右手に持ちます。

針は人差し指と親指で針先から4cmくらいのところを軽く持ち、中指を針先に添えて安定させましょう。

糸は左手の薬指と小指の間挟んでから、人差し指にかけます。

糸端側を親指と中指ではさんでから、糸がたるまないように左指を少し立てておきましょう。

レース編みの編み方は?

かぎ針

レース編みでは、段ごとに表裏持ち替えて編む方法の「平編み」と、「中心から円状に編む」方法があります。

作り目の編み方が違うので、編みたいデザインに合わせて選んでくださいね。

また、レース編みの編み目にもいろいろな種類があります。代表的なものは次のとおりです。

● 編み目の例
鎖編み
細編み(こまあみ)
中長編み
長編み
長々編み
三つ巻き長編み

初心者がまず覚えたいのは「鎖編み」「細編み」「長編み」の3種類。

とくに「鎖編み」は、作り目を編むときにも使うので、最初に覚えておきましょう。

次からは、「平編み」「中心から円状に編む」場合それぞれのやり方をご紹介しますね。

レース編みの編み方|平編み

かぎ針 レース編み 編み物 毛糸

① 平編みの作り目(鎖編み)

平編みの作り目は、鎖編みで編んでいきます。

右手で針を、左手で糸を持ったら、針を糸の向こう側から当て、針先に糸を引っかけて1周回転させます。

糸が交差しているところを左手の親指と中指で押さえ、針を動かして糸をかけてループから引き出しましょう。

糸端を引いて、ループをきゅっと引き締めます。ここでできたループは、作り目の数には含まれません。

針に糸をかけて、ループから引き出しましょう。これが鎖編み。必要な数だけ編んだら作り目の完成です。

② 平編みの細編み

細編みは、立ち上がりの鎖編みを1目編んでから、鎖の裏山と半目の2本の糸を拾う編み方です。

鎖編みを必要な数だけ編んだら、もうひと目鎖編みを編みます。これが立ち上がりの鎖目になります。

作り目の鎖の上半分(くさり半目)と裏山(裏側の中心の盛り上がり)をくぐるように針を入れます。

針を入れた状態のまま、糸を針にかけて引き出します。針に2本ループができている状態です。

もう一度糸をかけて、2本のループから一度に引き出しましょう。

これを端まで繰り返し編めたら、1段目の完成です。

針に糸をかけて鎖編みを1回行い、2段目の立ち上がりの鎖目を作ります。

編み地の右端を向こう側に押して、裏表を返して編み始めましょう。

右端の細編みの頭の鎖2本に針を入れ、糸を針にかけて引き出します。

1段目と同じように、さらに針に糸をかけ、2本のループから引き出しましょう。

端までこれをを繰り返したら、2段目も完成です。

3段目移行も、同じように立ち上がりの鎖を編んでから編み地を返して編み進めます。

③ 平編みの長編み

長編みは立ち上がりの鎖編みを3目編んでから、鎖の裏山と半目の2本の糸を拾う編み方です。

必要な数だけ鎖編みを編んで作り目を作ったら、さらに鎖編みを3目編みます。これが長編みの立ち上がりの目です。

針に糸をかけてから、作り目のくさり半目と裏山をくぐるように針を入れます。

針に糸をかけて引き出したら、針には3ループかかっている状態に。

もう一度糸をかけて、針先側の2ループから引き出しましょう。すると針には2ループ残ります。

さらにもう一度糸をかけて、2ループから引き出します。

これで1つ目が完成です。

端までこれを繰り返したら1段目の完成です。

鎖編みを3目作り、立ち上がりの鎖を作ります。

編み地の右端を向こう側に押して、裏表を返し、次の段を編み始めましょう。

針に糸をかけて、前段の右端から2目めの長編みの鎖2本を拾い、針に入れます。

針に糸をかけて糸を引き出したら、あとは1段目と同じように編んでいきましょう。

3段目も同様、立ち上がりの鎖を編んでから編み地を返して編んでくださいね。

レース編みの編み方|中心から編む方法

レース編み かぎ針

④ 中心から編む場合の作り目(鎖編み)

中心から円状に編むときの作り目には、二重の輪を作ってから編んでいきます。

左手の人差し指の腹に糸を当て、右手で糸端側を持ちます。時計回りに糸を2回巻きつけましょう。

そのまま指から輪を外し、糸が重なったところを持ちます。糸端は10cmくらい残しておきましょう。

左手の親指と中指で輪を持ち、輪の中に針を入れます。輪の中に入れた状態で糸をかけて引き出します。

もう一度針に糸をかけて引き出したら作り目の完成です。

このときの目は1目とは数えないので、実際に編むときは注意しましょう。

⑤ 中心から編む場合の細編み

中心から細編みをするときは、必要数編んでから糸を引いて引き締めましょう。

輪の中に針を入れて糸をかけて引き出します。さらにもう一度針に糸をかけて引き出しましょう。これで1段目の1目めは完成です。

同様にして、輪の作り目の中に必要な数だけ細編みを編んでいきます。

針を抜いて糸端を引っ張ってみると、輪になっている2本の糸のうち1本が動きます。動いた方の糸を引っ張って、輪を縮めていきましょう。

引っ張り終えたら、さらに糸端を引っ張ると輪がしっかり縮まります。

1段目の編み終わりは、最初に細編みにした2本をくぐるように針を入れ、糸をかけて引き抜いてください。するとキレイな円状になりますよ。

これで1段目の完成です。

2段目は、前段の2倍編みます。

まず立ち上がりの鎖として、鎖編みを1回行いましょう。

前段の細編みの頭の鎖2本を拾い、針に糸をかけて引き抜きます。もう一度針に糸をかけて2本のループから引き出しましょう。

これで2段目の細編みの1つ目が完成しました。

さらにもう一度同じ目で細編みします。

隣の目に移動して、2回ずつ細編みをしましょう。これを繰り返します。

編み終わりは前段の細編みの頭の鎖2本に針を入れて、2つのループを一度に引き抜きましょう。これで2段目が完了しました。

3段目以降も同様に、立ち上がりの鎖編みを1回した後、同じ鎖から2回ずつ細編みを繰り返しましょう。

⑥ 中心から編む場合の長編み

中心から長編みをするときも、編んでから糸を引き締めて進めていきます。

鎖編みを3回行い、立ち上がりの鎖を作ります。

次に糸をかけた状態で輪の中に針を入れ引き出しましょう。もう一度引き出し、手前2ループから引き出します。

さらにもう一度針に糸をかけ、2ループを引き抜きます。これで長編み1段目の1目編めました。

これを繰り返して1段目の長編みを編んでいきます。

必要な数編めたら針を抜き、糸端を引きます。

作り目の輪の2本のうちどちらかが動くのを確認し、動く方を引いて輪を引き締めてください。

さらに糸端を引いて、もう1本の輪も引き締めます。

編み終わりは鎖の頭2本をすくい、糸をかけて2つのループを一度に引き抜きましょう。これで1段目が完成です。

立ち上がりの鎖3目を編み、針に糸をかけたら、1段目の立ち上がりの目に針を入れて引き出します。

1段目と同様に、もう一度針に糸をかけて手前2ループを引き出し、さらに糸をかけて2ループまとめて引き出しましょう。

端まで同様に長編みを編み進めます。

最後まで編めたら、前段の立ち上がりの鎖3目めの裏山と半目の2本を拾って針に糸をかけ、2ループを一度に引き抜いて完成です。

3段目以降も、同様に編み進めてくださいね。

レース編みの基本の編み方をマスターしよう!

レース編み 編み物

レース編みはむずかしそうなイメージがありますが、かぎ針編みと同じやり方で編めます。基本の編み方を覚えておけばいろいろなモチーフが作れますよ。

細い糸になるとむずかくなるので、はじめは太めのレース糸で練習してみてくださいね。