ドアの上部について開閉をスムーズにしてくれる「クローザー」。

頑丈につくられてはいるものの、毎日開閉されるものなので、徐々に動きが鈍くなってきます。

今回は、そんなドアクローザーの調整方法についてご紹介します。コツと考え方さえ覚えれば簡単に元に戻せますよ。

ドアのクローザーって何?

ドアのクローザー

「ドアクローザー」はドアとドア枠をつないでいる「くの字型」の機構をさします。金属の箱とアームと呼ばれる棒からできており、玄関など重量のあるドアによくつけられています。

その役割は、開閉のスピードを制御すること。バタン!と音を立ててしまったり、反動で壊れたりしないように取り付けられているわけです

このクローザーはネジを回すだけで簡単に開閉のスピードを変えられます

少し動きが悪いな…と感じたら次から紹介する方法で調整してみましょう。

そもそもドアクローザーの仕組みとは?

ドアノブ 取っ手

まずはドアクローザーの仕組みから確認していきましょう。

ほとんど気にしていない人も多いと思いますが、実はドアは3段階の開閉速度で閉められていて、それぞれ「第一速度区間」「第二速度区間」「ラッチング区間(アクション)」という名前がつけられています。

この3段階のスピードに対応して、ドアクローザーの箱には①や②と番号がふられたネジがついています。番号は箱自体にしっかり刻印されているので、あらためて説明書を見る必要はありませんよ。

ほとんどの場合、この①と②のネジを調節するだけで調整は完了します。どうすればいいのか、次で具体的に見てみましょう。

ドアクローザーを調整する方法は?

ドアのクローザー

まずはネジの部分を見て①や②と番号を確認し、次にドアの状態が次のどの状態に当てはまるかチェックしましょう。

閉め始めの動きが気になる…

「ドアの閉まるスピードが遅い…」「一気にバタンと閉まる…」など、閉まり始めのスピードを調整したいときは、「第一速度区間」の①のマークがついたネジで調節します。

ドライバーでネジを時計回りに回せばドアの閉まるスピードが遅くなり、逆なら早まります。少しずつ回して調節しましょう。理想は第二速度区間に入るまで3〜5秒ほどかけてしまるスピードです。

閉じる直前の動きが気になる…

「閉じる直前にスピードが落ちないのでバタンと閉まる…」「閉じる直前に動きが止まって閉まらない」などは、一段速度が落ちる「第二速度区間」の調節が必要。②のネジが対応しています。

①のネジと同じく時計回りなら遅く、反時計回りなら早くできます。ドア枠に勢いよくぶつかることがないよう、しっかり調節しておきましょう。90度に開いたドアが閉まるまでに5〜8秒ほどのスピードが理想です。

ドアのクローザーを調整するときの注意!

ポイント メモ

ドアのクローザーを上手に調整するには、2つの注意点があります。失敗やトラブルを防ぐため、事前に把握して取り組みましょう。

ネジをよく確認する

番号が書いていないネジは、ただ箱を固定するためのネジです。スピードを調整するときは、はじめに番号が書かれているネジか、その次に調節したい悩みと番号があっているかを確認しましょう。

回しすぎない

ネジはゆるめすぎると、内部の油が漏れ出し故障の原因になります。少し回すだけでも十分調整できるので、まずは力を込めず少し回して閉まり具合をたしかめましょう。ネジ頭が箱とフラットになっているくらいが目安です。

ドアのクローザーを調整しても調子が悪いときは?

ドア

クローザーの調節ネジを回してもスピードが調整できない場合は、クローザー自体が故障しているかもしれません。

内部の油が漏れ出ているような場合は、新しいクローザーに交換が必要です。

おうちで対処するのはむずかしいので、施工した工務店や管理会社に問い合わせて対応してもらいましょう。

コレ使ってみる?

エコなわざあり

音がなるドアもクローザーを調整すれば直せるかも…?

ドアノブ

長く使っていると、ドアを閉じるときにきしむような音が鳴ることもありますね。これも調整すれば直せます。

まずはドライバーでクローザーを固定しているネジ(番号がついていないネジ)、蝶番を閉め直しましょう。その次に「シリコンスプレー」という溶剤を含まない潤滑成分のスプレーを可動部に吹きつけます。

ほとんどのケースはこれだけで改善されますよ。

ドアクローザーを調整すれば開閉のストレスがなくなる!

玄関のドア

ドアのクローザーはふだんほとんど気にかけないものなので、いざ調整にチャレンジしようと思ってもむずかしそうに思えますね。

操作はネジを回すだけととてもシンプルなので、使い勝手のいいスピードになるように定期的に調整しておきましょう。

これでドアの開閉で感じていたストレスが一気に解消されますよ。