山登りのときに履く登山靴。趣味で休日によく履く人も多いですよね。そのお気に入りの登山靴をこれからも長く履くためには、「お手入れ」がとても大切です。

気持ちよく山登りするためにも、今回ご紹介する登山靴のお手入れ方法を参考に実践してみてくださいね。

登山靴ってお手入れが必要なの?

登山靴

登山やハイキングに欠かせない登山靴。購入してから、そのまま何度も履いている人もいるかもしれませんが、実はマメな手入れが欠かせません

とくに「履いたあと」のお手入れをしておかないと、歩いているうちにたまったホコリや土、風雨による金具のサビ、乾燥による革のヒビ割れなどが影響して、どんどん劣化が進んでしまいますよ。

色がくすんで見栄えが悪いだけでなく、雑菌が広がってカビが発生したり、水に弱くなったりして持ちが悪くなってしまいます。劣化した状態で履いていると、登山中にケガをする危険性も高まりますよ。

次から紹介する方法でしっかり汚れを落としておきましょう。

登山靴のお手入れに必要な道具は?

ブラシ 掃除

用意するもの
必須
靴用のブラシ
スポンジ
割り箸
防水スプレー
あると便利
登山靴用の洗剤

登山靴のお手入れは、最低限おうちにあるものだけでできます。

市販の登山靴用洗剤を使えばより仕上がりがよくなりますが、土や汗の汚れがメインなので、なくても十分キレイに落とせますよ。

頻繁にメンテナンスをする機会があるなら、ケア用品をまとめて玄関に保管しておくと手入れしやすくなります。

登山靴のお手入れ方法は?

登山靴の手入れ

靴の外側には土ボコリ、内側には汗がついて汚れているので、両方をしっかりケアしていきましょう。

靴紐と中敷きを外す

作業しやすいように、あらかじめ靴紐と中敷きを外しておく。靴紐は洗濯機で洗ってもOK。

内側のゴミを取る

内側に入りこんだ砂などをブラシでかき出す。中敷もブラッシングでゴミを落とし干しておく。

外側をブラッシングする

ブラシで外側についた乾いた土を払い落とす。

水洗いする

外側を水に濡らして、スポンジでこすり洗いする。

靴底の石を取る

割り箸を使って、靴底に挟まった小石を取り除く。

乾かす

2日ほど、風通しのいい日陰で干して完全に乾かす。

防水スプレーを吹きかける

防水スプレーを吹きつけ、表面に防水加工をほどこす。

靴紐と中敷きを戻す

中敷きをいれ、靴紐を取り付けたら完了。

登山靴の手入れで大切なポイントは「汚れをしっかり落とすこと」「完全に乾かすこと」の2点。

汚れが残っていると、仕上げの防水スプレーがうまくなじまず、効果を発揮しないので注意しましょう。

登山靴のお手入れのコツは?

登山靴

登山靴は「汚れを落として乾かす」以外の手入れのコツもあります。プラスαで覚えておくともっと長持ちしますよ。

革製の登山靴には特別なケアをする

革の登山靴は、履いているうちに生地がくすんで風合いが変わってきます。元のツヤを取り戻し、革の状態をよくするために保革成分が入ったスプレーなどを使ってケアしましょう。

保管の仕方を選ぶ

手入れした登山靴を長期間収納する場合は、丸めた新聞紙を詰め、湿気の少ない場所に保管するのがコツ。買ったときの箱に入れるのはNGです。下駄箱内に除湿剤までおいておくと完璧です。

使う前に劣化を確認する

安全のため履く前の点検も忘れずに。出かける前に一度履き、履き心地に変化がないことを確認します。事前に気づくことがあれば、登山中にソールがはげてしまった!なんていうトラブルを防げますよ。

登山靴のお手入れに便利なグッズはある?

よく登山靴を使うおうちなら、登山靴用のお手入れセットを用意するのがおすすめ。

こまめな手入れがしやすくなって、キレイな状態が長続きしますよ。

『アメダス』(コロンブス)

登山靴に限らずアウトドア用品全般に使える防水スプレーです。スプレーしておくだけで水を弾くので、雨がしみにくくなるのはもちろん、汚れもつきにくくなります。お手入れにも欠かせないので、1本用意しておきましょう。

『S.R. レザーシューズスプレー』(モンベル)

アウトドア用品メーカーのモンベルから販売されている、保革成分配合の撥水スプレーです。革が使われた登山靴にぴったりで、ツヤを出しながら汚れからも守る効果がプラスできます。

『馬毛ブラシ 』(コロニル)

革が使われた登山靴におすすめなのが、馬の毛を使ってつくられたブラシです。弾力があるので、入りこんだ土汚れも軽くこするだけで払い落とせます。

覚えておきたい

エコなわざあり

手入れしても傷みが残った登山靴はどうする?

登山靴のソール

登山靴はていねいに手入れしていても、傷んでしまうことがあります。

とくにソールに使われている「ポリウレタン」は経年によって3〜5年ほどで寿命がきてしまいます。これは空気中の水分と反応が起こるのが原因で、完全には防げません。

モンベルなどのメーカーによっては、傷んだ部品だけ交換修理するサービスも提供しています。これからもずっと履き続けたいなら、手入れ以外のサービスもうまく取り入れるといいですよ。

マメなお手入れで登山靴を長持ちさせよう!

登山靴

シーズンになると、出番が多くなる登山靴。高価なものも多いので、1足でできるだけ長く楽しみたいですよね。

お手入れのポイントは「汚れをしっかり落とす」のと「湿気を取り除く」こと。この2つができれば基本的には大丈夫です。

使ったあとや保管のときにケアがしっかりできていると、愛着がわいて趣味の時間がより楽しめますよ。