旦那さんの仕事着や子供の制服としてもよく使われているスラックスは、毎日のように着ていると膝や腰回りを中心にシワがよくできます。
アイロンをかけてテカリが出てしまったらと心配している人のために、スラックスのアイロンがけの仕方を紹介します。
マスターすればクリーニングに出さなくてもキレイな折り目をつけられますよ。
スラックスにアイロンをかけるときのポイントとは?
スラックスの多くには「ウール」などのデリケートな繊維が使われています。この繊維は熱に弱く、温度を間違えると毛並みが潰れてテカリが出てしまうこともあります。
ウールは低温でも十分シワが伸ばせるので、次の2点に注意しながら「熱をあてすぎない」ように工夫しましょう。
高温に設定しない
スラックスにもよりますが、基本的には低温でも十分シワを伸ばせます。洗濯表示に温度の目安がついているのでまずは確認してみましょう。
中温以上にすると生地が傷んだり、テカリが出たりといいことがありません。最初は「一番低い温度のコースを選ぶ」とトラブルは起こりませんよ。
必ずあて布をする
できるだけ生地に負担をかけないため、必ずあて布をしましょう。「低温であて布」と聞くと効果が出るのか不安に思うかもしれませんが、ウールなどはシワが取れやすい素材なので心配ありません。
あて布は薄めのハンカチなどで十分。アイロンがけが終わったハンカチを使うのでもOKです。
スラックスのアイロンがけ|折り目をキレイにつける方法は?
注意すべきポイントを知ったら、あとは実践するだけ。
腰回りは折り目がついて複雑なつくりになっていますが、ふだんの手入れであればそれほどきっちりかけなくても大丈夫です。
膝周りのシワを伸ばし、折り目をつけることを意識して次のようにやってみましょう。
下準備
アイロンを低温に設定して温める。温まったらあて布でアイロンを包む。
前後に開く
うっすら残った折り目をもとに、両足がぴったり重なるように揃えてアイロン台にセットする。
引っ張る
シワを簡単に取るため、全体を前後左右に引っ張って生地を伸ばす。
脚の内側から始める
アイロンを低温に設定してあて布をし、重ねた下側の脚からアイロンをかけ始める。
脚の外側をかける
裏返して、外側のシワにもアイロンをかける。このときもあて布を忘れずに。
反対の脚も同様にかける
センターラインがずれないように手で押さえながら、同じようにアイロンをかける。
腰回りを整える
腰回りのシワをアイロンの先端を使って簡単に取り除いたら完了。
スチームを多めに使い、蒸気を含ませるように進めるとふんわりとキレイな仕上がりになりますよ。
まっすぐキレイな折り目をつけるには、滑らせずに押さえるようにかけるのがコツ。
滑らせると折り目がずれてしまうので、軽くギュッと押さえるくらいにしましょう。
スラックスのアイロンがけ|より丁寧にする方法は?
洗ったあとや大切な日の準備など、もっと丁寧にアイロンがけする場合はさらにひと手間くわえましょう。
裏返してアイロンをかける
両面からシワを伸ばすことでよりキレイな仕上がりになります。ふだんのアイロンがけの前に、裏面を軽くアイロンがけしましょう。
ポケットなど一見目につかない場所もしっかりかけると履き心地がよくなります。
腰回りはタオルを使う
腰回りの生地に起伏がある部分は、たたんだバスタオルを腰の内側に挟んでアイロンがけすると立体的に仕上がります。
タック部分は手で引っ張って整えながらかけるとキレイに伸ばせますよ。
スラックスのアイロンでテカリが出たら?
スラックスはとてもデリケートな繊維からできているので、注意していても表面に「テカリ」が発生することも。
「テカリ」は温度が高すぎたことでできるトラブルですが軽いものであれば修復できます。すぐにアイロンがけをやめ、次のやり方を試しましょう。
スチームをたっぷりかける
アイロンは直接当てず、スチームを含ませる。
ブラシで毛を立てる
ブラシでやさしくこすり、潰れた毛を立てる。
再度スチームをかける
仕上げにもう一度スチームをふくませて完了。
テカリが起きやすい縫い代部分などは裏からアイロンがけをするなどの工夫ができるので、ためしてくださいね。
アイロンがけをせずにスラックスのシワを伸ばせる?
スラックスは毎日のように着るものだから、手入れもできるだけ簡単にできるとうれしいですね。ふだんの手入れの工夫でアイロンがけの回数を減らせます。
方法は、脱いだあとにスチームをあて、吊り干しにするだけ。ウール生地は蒸気を吸って膨らみ、乾いて元の形に戻る性質があります。軽いシワであればこれだけで十分伸ばせます。
これならアイロンのスチームを当てるだけなので、あて布もアイロン台も必要ありません。「折り目が消えてきたらアイロンをかける」と決めれば面倒な手入れが減らせますよ。
スラックスやズボンはアイロンのひと手間でシャキッと整う
スラックスなどのシワがつきやすいズボンは、手入れするのに気をつかいますね。でも、「低温であて布をする」という基本的なルールを守っていればトラブルは起こりません。
スラックスのシワがいつもキレイに伸ばせていれば、旦那さんや子供も張り切って出かけられそうですね。