ねっとりした舌触りと甘みが魅力で、刺し身でも加熱してもおいしい「コウイカ」。大量の墨を出すことから「スミイカ」とも呼ばれます。
今回はそんなコウイカを自分でさばく方法をご紹介します。
※包丁を持つ手が右手の場合で説明しています。もくじ
コウイカのさばき方|手順や使う道具は?
コウイカを生の状態からさばく場合は、甲羅を外し、内蔵を取り出して胴を切り分ければ完了。特別な道具は必要なく、包丁さえあればさばくことができますよ。
イカ墨がたっぷり入った「墨袋」を傷つけずに取り出すのがポイントです。詳しい手順を下記で紹介していきますね。
コウイカのさばき方|甲羅をはずす
まずは甲羅を取り除きます。まな板を濡らして、甲羅側を手前にし、胴の先端をまな板に当てて立てます。
手にぐっと力を入れ、薄皮を破るようにして甲羅の先を押し出します。
甲羅の先端にトゲ状の突起があるので、その部分をまな板に突き立てるようにすると押し出しやすいですよ。
一部が出てきたら、手で簡単に引き抜けます。
コウイカのさばき方|胴から内蔵と脚をはずす
コウイカの内蔵を覆っている薄膜をはがします。左手で胴をまくりあげるようにして押さえ、右手で脚を引き出しましょう。
このとき、黒い袋状の「墨袋」を破かないように気をつけましょう。敗れると中から大量の墨が漏れ出てしまいます。
薄膜と身の間に指を差し入れて、内臓に沿うように指を動かして内蔵を取り出します。
墨袋をそっとつまみ、袋を破かないように丁寧にひっぱって足と内臓を切り離しましょう。
足と内臓がはずれた胴の部分は、水で洗って汚れや墨を落とし、水気を切っておきます。
コウイカのさばき方|胴と内蔵を切り離す
脚の中央部分に包丁を入れます。硬い部分(口)に当たったら、その左右に包丁絵お入れて眼球を切り離します。
口の脇を切ることで、眼球を潰さずに取り出すことができますよ。
両方の眼球を取り除いたら、口も切り取り、中からくちばしを取り出します。
切り離した脚もよく水で洗い、汚れや墨を落としたら水気を拭き取っておきましょう。
コウイカのさばき方|胴の処理:皮をむく
胴の上端の皮と身の間に親指をさしいれ、皮から身を丁寧にはがしていきます。半分程度はがしたら、左手で身を押さえて、皮を掴んで一気にひっぱれば皮がむけますよ。
皮がはがれたら内臓が入っていた内側を上にして置き、キッチンペーパーなどで残っている内臓を丁寧に取り除きます。
水で軽く洗って水気を拭き、外側に角が残っている場合はそれも拭き取りましょう。
胴の縁の部分は硬いので、包丁で切り落としておきます。
コウイカのさばき方|胴の処理:薄皮をむく
つぎに、内側を植えにして下の端を右においます。下の端から1cmくらいのところに外側の皮一枚を残すように斜めに切り目を入れます。完全に切り落とさないように注意してください。
裏返して外側を上にし、切り目を折り返してそのままゆっくりと引っ張り、薄皮を外していきましょう。
一気に剥がすと切れてしまうので。ていねいに少しずつ行ってください。
裏側も同様にして薄皮をはがせば、胴の処理は完了です。
コウイカのさばき方|脚の処理
脚は、吸盤を上に向けて置きます。脚の付け根から先端に向かって包丁でこそぎ、吸盤の中にあるリング状の歯を取り除きましょう。
その後、2本の長い触腕の先と、足の先端を切り落とします。
足の付根の軟骨部分を切り離し、それぞれ食べやすい長さに切り分ければ完了です。
コウイカのさばき方を覚えておいしく食べよう!
新鮮なコウイカは生で食べるのはもちろん、加熱しても硬くなりにくいのでおすすめです。墨袋をやぶかず取り出せたら、イカスミのパスタソースなどに使えますよ。
鮮魚店などでコウイカを選ぶ際には、表面の褐色が濃く、模様がはっきりしているものが新鮮なのでチェックしてみてくださいね。