洗剤売り場にはいろいろな商品が並んでいて、選ぶのもひと苦労。パッケージの裏面に書かれた「弱酸性」という見慣れない文字に迷ってしまうことも。「弱酸性って何?ほかの洗剤とどう違うの?」と思っている人も多いですよね。
ここでは弱酸性洗剤にどんな特徴があるのか、またどんな商品があるのかまとめてご紹介します。
弱酸性洗剤とは?中性洗剤との違いは?
洗剤にはいろいろな種類がありますが、それぞれに液性という性質があって、「pH(ペーハー)」という数値で表現されます。pHが3よりも小さいと「酸性」の洗剤、6〜8だと「中性」、11以上は「アルカリ性」とそれぞれ分類されます。
このなかで酸性と中性のあいだのpH3〜6の洗剤が「弱酸性洗剤」です。
「中性」は強い作用がなく、肌にやさしい特徴があります。そして、酸性やアルカリ性に近づくほど洗浄力が高まります。つまり、酸性と中性のあいだに位置する「弱酸性」は「汚れを落としつつ肌や素材にもやさしい洗剤」といえます。
「酸性」は反対の「アルカリ性」の汚れをよく落とすので、弱酸性洗剤を使えばおうちの水回りにつく「水垢」やトイレの「尿汚れ」などに効果があります。
次で用途別に紹介するので確認していきましょう。
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弱酸性洗剤の使い方は?
弱酸性洗剤は様々な目的で使われます。ここでは「食器洗い」「お風呂掃除」「洗濯」の3つの場面で、それぞれどんな使い方やはたらきをするのかご紹介します。
食器洗いに使う場合
食器洗いに使われる弱酸性洗剤は、「肌にやさしい」のが特徴。人間の手肌は常に弱酸性に保たれているので、同じ性質の弱酸性洗剤なら肌への刺激が少なく、手が荒れにくいというメリットがあります。
食器用洗剤は肌との相性がよくないと手荒れやひび割れの原因になってしまいます。弱酸性のやさしい洗剤を選べば、冬でもうるおいのある肌を保てますよ。
お風呂の掃除に使う場合
お風呂の洗剤の中にも「弱酸性」があります。お風呂は水回りのなかでも特に「水垢」ができやすいため、弱酸性洗剤がとっても便利。
普段使いの洗剤に弱酸性のものを使うと予防にも効果的。くもりができにくく、いつもピカピカになりますよ。
洗濯洗剤に使う場合
洗濯洗剤にも弱酸性のものがあります。配合された漂白成分に合わせて弱酸性の性質に調整してあるんです。
酸素の力で汚れが落ちるので、普通の洗剤では落とせないシミ汚れまでスッキリ落としてくれます。
弱酸性洗剤にはどんな商品がある?
ここでは、代表的な弱酸性洗剤をご紹介します。
『フロッシュ 食器用洗剤 アロエヴェラ』(旭化成)
ドイツ生まれの食器用洗剤がこの『フロッシュ』。環境や手肌にやさしくなるよう、「弱酸性」で作られています。
使われている洗浄成分も植物由来の自然なもの。汚れ落ちもよいので手肌を守りながらスムーズに洗い物ができますよ。
『お風呂用ティンクル すすぎ節水タイプW』(KINCHO)
毎日のお風呂掃除で使える弱酸性タイプのスプレー洗剤です。お酢の酸性成分が使われていて、除菌効果があります。
お風呂はカビ汚れなどが気になる場所でもあるので、弱酸性タイプがピッタリですよ。
『アタック高浸透リセットパワー』(花王)
弱酸性タイプの洗濯洗剤です。漂白剤が配合されためずらしい洗剤で、1本あれば漂白剤いらずです。
漂白剤には抗菌効果もあるので、ニオイの気になる服もスッキリ洗ってくれますよ。
弱酸性洗剤で家事上手になろう
洗剤を選んでいるとどうしても出会う「中性」や「アルカリ性」といった性質の話。なんだかむずかしそうだし、いちいち覚えきれないですよね。
洗剤が弱酸性であることの理由は様々ですが、どれも工夫が凝らされています。
用途に合わせた洗剤選びができると、掃除や洗い物の仕上がりがぐっとよくなります。選ぶ洗剤からこだわれば、生活が向上し、家事上手に一歩近づけますよ。