新しい服の洗濯表示を見てみたら、見慣れない「ポリウレタン」の文字。表示もなにやらデリケートそうで困っていませんか?
ここではポリウレタンの性質や、素材にあわせた洗濯の仕方をご紹介します。しっかり洗い方を覚えれば洋服が長持ちしますよ。
ポリウレタンの服は洗濯できる?
ポリウレタンは伸縮性にすぐれ、下着や靴下、水着など幅広く使われている素材です。丈夫な繊維なのでおうちでも洗濯できる場合がほとんどなので安心してください。
ただ1点注意したいのが、摩擦や湿気で劣化してもろくなる特徴があること。
洗濯機で洗えるものでも、その通りに洗濯機にかけると傷んでしまうことがあるので、洗濯表示にかかわらずできるだけ手洗いでやさしく洗うのがおすすめです。
ポリウレタンの洗濯の仕方は?
ポリウレタンを使った衣類の洗濯では、まず洗濯表示を確認することからはじめましょう。水洗い不可のマークがついていなければ問題なくおうちでキレイにできます。
手洗いで洗う場合
手洗いの表示のついているものやお気に入りの服などは、手でやさしく洗うのがおすすめ。
用意するのは『エマール』などの中性洗剤と洗濯ネットだけです。次の手順で洗ってみましょう。
洗浄液をつくる
シンクなどに30℃以下の水をため、水量にあわせて中性洗剤を溶かす。
押し洗いする
液に軽くたたんだ服をいれ、手のひらで押しながら汚れを溶かし出す。5分ほど続ければOK。
すすぐ
きれいな水に入れ替え、押し洗いの要領ですすぐ。2〜3回にわけて洗剤を洗い流す。
脱水
たたんで洗濯ネットに入れ、そのまま洗濯機の脱水にかける。10秒ほどで十分。
干す
脱水が終わったら取り出し、日陰で風通しのいい場所で干したら完了。
手洗いはむずかしそうなイメージがあるかもしれませんが、手で押すだけととっても簡単。洗いは5分ほど、すすぎは10分ほどで終わるので、それほど時間はかかりませんよ。
洗濯機で洗う場合
洗濯機で洗う場合の手順はとてもシンプルで「たたんで洗濯ネットにいれ、洗濯機のボタンを押す」だけ。
傷みが気になる場合は『エマール』などの中性洗剤を使い、やさしく洗える「手洗いコース」を選びましょう。これなら最大限生地を守りながらキレイにできますよ。
ポリウレタンの服を洗濯するときの注意点は?
ポリウレタンの生地は湿気や摩擦に弱いので、洗濯のときに3つほど注意点があります。「やさしく洗う」ことを意識すると傷みを防げますよ。
できるだけ短時間ですませる
どんな方法でも洗濯すれば少なからず生地に負担がかかります。その負担を少しでも減らすため、できるだけ短時間ですませましょう。汗や皮脂汚れ程度なら軽く流すだけでも十分キレイになりますよ。
直射日光に当てない
直射日光に当てると早く乾きそうに思えますが、ポリウレタンは紫外線に弱く黄ばんでしまうことがあるので注意が必要です。風通しのいい場所で部屋干しするといいですよ。
しっかり乾かす
ポリウレタンの生地は湿気に弱いので湿り気が残らないようにしっかり乾かしましょう。脱水の時間が短い分、完全に乾くまでに時間がかかります。分厚い服は2日ほど干すと安心です。
洗濯できないポリウレタンの服はどうやって汚れを落とせばいい?
ポリウレタンの洋服のなかでも、水洗い不可マークのついたものは特にデリケート。クリーニングに出すのが一番ですが、簡単な汚れであればおうちでもキレイにできます。
やり方は「濡らした布で叩くように拭く」だけ。
襟や袖口などひどい汚れには10倍以上に薄めた中性洗剤を使ってもかまいません。その場合、洗剤を残さないように仕上げに水拭きするのを忘れないでください。
あとは湿り気が残らないようにしっかり乾かせば完了。シーズン中の手入れはこの方法で行い、衣替えのときにクリーニングに出すようにするとキレイに保てますよ。
覚えておきたい
傷みの目立つポリウレタンの服はどう洗濯する?
1年以上使っているポリウレタンの服は徐々に傷みが目立ってきます。これはポリウレタンの性質上仕方のないことでもあります。
一般的にポリウレタンでできた洋服は「つくられてから2〜3年で寿命がくる」とされています。
傷んだポリウレタンはクリーニング店でも補修できない場合が多いので、何年も使っているものは寿命と割り切って、新たに買い物に出かけるのもいいかもしれません。
ポリウレタンの服を洗濯で長持ちさせよう
ポリウレタンは丈夫なのに、長く使うともろくなるちょっと扱いがむずかしい素材です。
湿気と摩擦に弱いので、少しでも長持ちさせるために「一度着たらしっかり干す」「汚れは拭き取る」などのふだんからのケアが欠かせません。
お気に入りの服でも、シーズンに一度は洗濯して汚れを落としてあげると、もっと長く楽しめますよ。