こんにちは。整理収納アドバイザーの水谷妙子です。
整理収納のプロとしてさまざまなご家庭の整理収納をサポートしながら、私生活では3児(6歳、4歳、2歳)の子育ての真っ最中です。
コジカジでは、整理収納アドバイザーとしてのノウハウと、子育て世代の実体験を組み合わせて、みなさんの心が軽くなるような整理収納術をお届けできればと考えています。
みなさんの日々の負担が減り、理想の暮らしに近づけるためにーー。整理収納のちょうどいい落とし所、「これでいい!」を一緒に見つけてましょう。
整理収納するのは、何のため?
私が考える整理収納の目的は「自分と家族がラクになること」です。
整理収納に悩むおうちを訪ねると、
「毎日、私ばっかり片付けに追われてしんどい…」
「雑誌やSNSの真似をしても、どうもうまく片付かないな~」
など、モヤモヤを抱えている方がたくさんいます。「こうしたいけど、こうならない」という理想と現実の差に、苦しい思いをされています。
この原因は、お手本とされるような整理収納術のハードルがとても高いことにあるのではないでしょうか。そして、自分の家事のやり方を客観的に見直す機会が少ないためなのかもしれません。
だから私は、将来の暮らしがラクになるように、子育て世代が「今できる整理収納の工夫」を考えます。整理収納をキッチリ完璧にしようと思うと続かないので、合理的に、やることに意味があるものだけに絞ること。できるだけゆるく、ハードルが低い方法を選んでいます。
そんなことを考えながら、初回のテーマに選んだのが「キッチリしすぎないバラバラ収納のススメ!」です。収納っていうと「きっちりするのが正しい」と考えがちですが、実はぐちゃぐちゃなままが便利なケースもあるんです。
一見ズボラに見えて実は合理的な収納方法を、身近なモノを題材にお伝えします。
【バラバラ収納】使い捨てトイレブラシの収納術
サッと使えるように、開封したらあらかじめ切り離して容器に入れておくのが便利です。我が家では無印良品の『メイクボックス・蓋付・小』に収納します。
容器に入れるときに大事なのは、見た目のキレイさではありません。近い将来、自分と家族がラクになるためのひと手間です。
みなさんは、これを容器に詰め替えるとしたら、どうやって入れますか?
こんな風にキッチリ並べるか…
キッチリ並べると、1個取り出したいだけなのに、いくつかついてきてしまうことがあります。紙同士の摩擦が強いので、キッチリとスキマなく並べると取りだしにくくなるんですね。
このようにバラバラに入れておいた方が、何も気にせず1個だけ取り出せます。
キッチリ並べると見た目はキレイですが、そのぶん使い勝手が悪くなり、せっかく時間をかけた行動が無駄になってしまいます。ここは思い切って、はじめからバラバラにしておくのはいかがでしょうか?
【バラバラ収納】お茶パックの収納術
個包装されたものがいくつかつながっていることが多いので、あらかじめ切り離しておくとサッと使えて便利ですよ。我が家では、無印良品の『メイクボックス・蓋付・大』に収納しています。
まずはキッチリ並べた様子をご覧ください。最初はキレイに見えますが、
【バラバラ収納】使い捨てコンタクトレンズの収納術
コンタクトレンズは1列に何個かつながっていますね。ワンデーのコンタクトレンスだと毎朝使うものなので、サッと取り出せるのがいいですよね。
なので、コンタクトレンズもあらかじめ切り離しておくと便利です。
今まで紹介した例から考えるとご想像いただけると思いますが、コンタクトレンズもこのようにキッチリ並べておく必要性は…
ちなみに我が家では、ボックスをそのまま洗面所の鏡の裏側に収納します。
この使い方を見ていただくと、キッチリ並べる意味がないことがわかりますよね。
整理収納のハードルを下げる「バラバラ収納」
「収納=キッチリ並べないといけない」というイメージがあるかもしれませんが、それによって逆に不便になることがあります。「せっかくやったのに…」と残念な気持ちになったり、きっちり戻してくれないとイライラしたりなんてことも起こります。
もしも収納の仕方に迷ったときは「どう収納したらラクになるか」をちょっとだけ考えてみてください。「自分の行動がどうなるのか」という未来をちょっとだけ想像してみると、どうやって収納したらいいのか自然と見えてくるはずです。
今回は、「これでいいのだ!」と背中を押してくれる「バラバラ収納」の紹介でした。おうちの様々な場所で応用できるので、ぜひ試してみてください。