厳しい寒さから体を守ってくれる高級ダウンブランドの代表格「モンクレール」。

抜群の機能性からヘビーユースしたくなりますが、気になってくるのがその汚れ。長持ちさせるためにも一度クリーニングでキレイにしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

ただ、高級ダウンのモンクレールは繊細でクリーニング店によって仕上がりに違いがでるため、お店選びが重要になります。

そこで今回は、モンクレールなどの高級ダウンのクリーニングに定評があるクリーニング店「ひらいしやクリーニング」の店主・渡邊隆徳さんにお話を伺い、モンクレールのクリーニングに失敗しないためのポイントをまとめました。

お店の選び方や料金、クリーニング頻度など、気になるポイントをまとめて説明します。

モンクレールのダウンはクリーニングに出すべき?

出典 モンクレールのクリーニング

出典:www.hiraishiyacleaning.com

モンクレールは高価なので、汚れを落とすときはプロにお願いしたいですよね。

自分でも手入れできなくはないですが、安全にきちんと仕上げるならクリーニングに出すのがおすすめです。

ただ、すべてのクリーニング店がモンクレールなどの高級ダウンをクリーニングできるわけではありません。特にモンクレールはとても繊細な素材でできているので、プロでも仕上げるのがむずかしいといわれます。

一般的なダウンをクリーニングできるお店でも、モンクレールなどの高級ダウンは断られるケースがあります。また、お願いできたとしても仕上がってみたら色あせていたなんてトラブルも少なくありません。

モンクレールなどの高級ダウンは、きちんと対応できるお店選びが重要なんです。

モンクレールのダウンのクリーニングに最適なお店の選び方

店探し 店の選び方

モンクレールのクリーニングで、失敗しないお店選びのポイントは次の2つです。

ウェットクリーニングすることを明記している

高級ダウンのモンクレールは「水洗い」が推奨されています。クリーニング店では石油系洗剤を使ったドライクリーニングが一般的ですが、モンクレールをドライクリーニングすると色あせを引き起こす可能性があります。

色あせの原因になる汗汚れなどをしっかり落とすためにウェットクリーニングに対応しているお店を選びましょう。

洗濯実績が明記されている

モンクレールのようにクリーニングがむずかしいアイテムの場合、ある程度の経験値が必要とされます。そのため、これまでモンクレールをクリーニングしてきたという実績が明記されているかを確認してください。

また、クリーニング店によってはモンクレールの修理にも対応していることがあります。「色あせてしまった」「チャックが壊れてしまった」「アニメラベルが剥がれてしまった」といったトラブルにも対応してくれるお店なら、クリーニングしてもらったあとに別のところで直してもらうという二度手間がなくなりますよ。

どこまで対応できるかはお店によって違うので、クリーニングの仕方や実績とあわせてあらかじめチェックしておくことをおすすめします。

モンクレールのダウンをクリーニングするのにかかる料金は?

お金

モンクレールのダウンのクリーニングにかかる料金はお店や選ぶコースによってかなり違います。

通常のダウンジャケットの相場は5000円前後ですが、モンクレールのダウンジャケットでは1万円前後が一般的です。

ダウンの長さで値段が代わり、ベストなら少し安く、コートなら少し高くなります。

また、仕上げ方や補修などのオプションをつけるかどうかで値段は違ってくるので、依頼するお店の料金表をしっかりと確認しましょう。不明点があれば問い合わせるなどしておくと安心です。

モンクレールのダウンをクリーニングに出す頻度はどれくらいがいい?

カレンダー 日付

モンクレールのダウンは、こまめにクリーニングに出す必要はありません。1年に1回、シーズン終わりに出すだけで大丈夫です。

ただ、数回しか着てなくて汚れてないからとクリーニングに出さないのはNGです。一度着用すると、襟や袖に汗がつくので、放っておくと汗ジミになって変色する恐れがあります。一度でも着用したら、シーズン終わりに必ずクリーニングに出してください。

クリーニングを依頼すると1週間ほどの時間がかかります。クリーニングに出したあとで「また寒くなってきた」なんてことにならないように、十分暖かくなった4月頃に出すのがおすすめですよ。

普段のモンクレールの手入れはどうする?

出典 モンクレール 陰干し

出典:www.hiraishiyacleaning.com

年に1回クリーニングに出すとしても、シーズン中の手入れの仕方が気になりますよね。

基本的に普段の手入れは「湿気をためない」ことを大事にしてください。

着用すると汗などが染み込んで湿気がたまり、カビの原因になります。着用後のはすぐクローゼットに入れず、陰干しをして湿気を飛ばしましょう。

ただ、湿気を早く飛ばしたいからと日に当てるのはNGです。日焼けを起こして色が変わってしまう可能性があるので、かならず日陰に干してください。

また、臭いが気になるからと消臭剤などをかけると変色する恐れがあるので注意してください。

モンクレールのダウンを自宅でクリーニングするには?

モンクレールを仕上げてもらうにはプロにお願いするのが一番ですが、自宅で洗うこともできます。

特に襟汚れや食べこぼし汚れなどがついたときに自宅で洗う方法を教えてもらったので、そのやり方を紹介します。

ただし、自分で洗うと色あせや中綿の偏りなどのトラブルも起こり得ます。十分に注意した上で、自己責任で取り組んでください。

【モンクレールを自宅でクリーニングする方法】

出典 モンクレールの洗濯

出典:www.hiraishiyacleaning.com

① 洗濯液をつくる

食べこぼしなら食器洗い洗剤を水に溶かし、襟汚れなら普段づかいの洗濯洗剤を溶かして洗濯液にする。

② 汚れに洗濯液をつけてこする

汚れた箇所に洗濯液をつけて歯ブラシや洗濯ブラシでこすり洗いする。

③ シンクなどに水を張り洗濯洗剤を溶かす

次にダウンが浸かるくらいの水を用意して、つけおき洗い用の洗濯液を作る。普段づかいの洗濯洗剤でOK。

④ 洗濯液に押し込んでダウン内に浸透させる

ダウンのなかまで洗濯液が入るように手で押し込んで空気を抜く。10分くらいは押し込む必要がある。

⑤ 洗濯機で洗う

ダウンが洗濯液を含んで重くなったら普通に洗濯機で洗う。

⑥ 洗い上がったら乾燥機にかける

50度以下の温度で2時間くらい乾燥機にかける。温度が高いと生地が痛むので注意。

⑦ シワがあればアイロンのスチームを当てる

アイロンが直接当たらないように蒸気だけを当ててシワを伸ばす。

⑧ 1日ほど陰干しすれば完了

乾いたあと念のため1日ほど陰干しして湿気を完全に飛ばす。

ダウンを洗うときに大切なのは、しっかりなかまで洗濯液を染み込ませることと、乾燥機でしっかり乾かすことです。

50度以下の温度で乾かせる乾燥機がないと、モンクレールのダウンはフカフカに戻らなくなってしまいます。乾燥機がないときは自宅では洗わずにクリーニング店にお願いしましょう。

モンクレールのダウンはクリーニングで長持ちさせる

出典 ひらいしやのモンクレール

出典:www.hiraishiyacleaning.com

モンクレールなどの高級ダウンはできるだけ長く愛用したいですよね。

風合いをできるだけ保つにはクリーニングに出して、信頼できるプロの手に任せるのがおすすめです。ただ、クリーニング店でも仕上がりに違いがあるので、ポイントをおさえて実績のあるお店を選んでくださいね。

よいお店が見つかれば、年1回は必ずクリーニングに出すようにすれば、長くモンクレールのダウンを使い続けられますよ。