冷蔵保存だとあまり長持ちしないえのき。気付いたら悪くなっていて無駄にしてしまった…という経験がある人もいるのではないでしょうか。
実はえのきなどのきのこ類は「冷凍保存」したほうがメリットが多い食材なんです。今回はえのきを冷凍保存する方法と、その際のポイントを紹介します。
えのきは冷凍保存したほうがいいってほんと?
えのきはそのまま冷蔵庫に入れておくと一週間前後で悪くなってしまいますが、冷凍保存することで約1ヶ月ほど日持ちします。さらに、えのきなどのきのこ類は、冷凍してから加熱することで旨味や栄養がアップすると言われているんです。
冷凍することで旨味がアップ
えのきには「グアニル酸」という旨味成分が含まれています。このグアニル酸は、細胞がダメージを受けると活発化する「酵素」によって作られる成分。冷凍保存することでえのきの細胞が破壊されるため、酵素が働きやすくなり、生のまま調理するより旨味成分が増加するというわけです。
冷凍すると栄養素も取りやすくなる
えのきだけに含まれる「エノキタケリノール酸」は、内臓脂肪の消化を助ける働きがあり、ダイエットとしても注目されている成分。エノキタケリノール酸はえのきの細胞壁に多く含まれているため、冷凍して細胞を破壊することで、体内で吸収されやすくなると言われています。
長期保存できる上に旨味もアップするなら、いいことづくしですよね。これらの理由から、えのきを買ってきてすぐに使わない場合は冷凍保存するのがおすすめです。
えのきは袋のまま冷凍保存しても大丈夫?保存のコツは?
冷凍するとメリットがいっぱいのえのき。下記ではえのきを美味しく長期保存するために、冷凍する際のコツをご紹介します。
石づきを落としてほぐす
えのきの根本(石づき)部分は切り落とし、使いやすい大きさにほぐしておきましょう。
密封できる袋に入れる
保存する際は、ジッパー付きで密封できるポリ袋などに入れましょう。冷凍庫に入れる際はできるだけ平らにならしておくと、冷凍時間を短縮することができますよ。
買ってきたえのきをそのまま冷凍することもできなくはありませんが、袋のまま冷凍すると調理する際にほぐすのが手間になります。
そのまま冷凍した場合は、自然解凍で少し柔らかくしてから包丁でカットするなどして使いましょう。
加熱処理してから冷凍する
生のままよりも、加熱してから冷凍するとさらに長持ちします。茹でたり炒めたりしたえのきをしっかり冷まし、余分な水分を切って保存袋に入れましょう。使う分だけ小分けにしておくと、調理の際に便利です。下ごしらえの手間も短縮できますよ。
冷凍したえのきを解凍するときは?
冷凍したえのきは、解凍せずそのまま調理できます。むしろ凍ったまま加熱したほうが、旨味成分や栄養を逃さずに食べられますよ。
もし解凍する場合は、溶けるときに出た水に旨味成分が含まれているので、その水分も一緒に調理するのがおすすめです。
新鮮なえのきほど早めに冷凍保存しよう
新鮮でおいしいえのきの見分け方を知っておけば、買ってきてからより長く美味しく食べられます。スーパーなどでえのきを選ぶ際には、下記のポイントをチェックしてみてください。
・カサが小さめで開ききっていないもの
・背丈が揃っているもの
・軸がピンとしてハリがあるもの
また、えのきは一年を通して市場に出回っていますが、旬は冬(12〜1月頃)です。旬の時期には味がおいしくなるのはもちろん、含まれる栄養素の量もぐっと増えますよ。
えのきは冷凍保存するといいことづくし!
旨味がアップしたり栄養分が吸収しやすくなったりと、えのきは冷凍することでメリットが多い食材です。多めに買って冷凍ストックしておけば、忙しい時でもさっと使えて料理の効率も上がりますよ。ぜひ試してみてくださいね。