モノを「捨てる」というのは、言葉にするのは簡単だけれど、いざ実行するとなると「捨てられない」人がほとんどではないでしょうか?

家の中にあふれるものたちを、思い切って捨てるにはどうしたらいいのかと困っている人は多いと思います。

そこで今回は、お家のなかのモノを「捨てる」ために必要な考え方と実践方法を紹介します。

「捨てる」と得られるシンプルな暮らし

リビングルーム

捨てることと一緒に話題にのぼるのが「シンプルな暮らし」。これは、不要なモノを処分して持つものを最低限に抑えた生活のことを指しています。

モノを捨てるのは「断捨離」などともいわれ、モノであふれた現代で注目されている暮らし方といえますね。

「捨てる」と、どんなメリットがある?

8割収納

実際、モノを捨てて暮らしをシンプルにすると、どんな影響があるのでしょうか?モノがなくなると不便になるようにも思うかもしれませんが、かえって生活にゆとりが生まれることも多いんです。

家事やモノの管理にかかる労力が減る

モノが少なくなって便利を実感するのが、掃除のとき。

床に置くものが少なくなるので、掃除機をかけるのがとってもラクに。どこにしまったかわからなくなるということもないので、時間の節約にもなります。

お金がかからなくなり、節約につながる

不要なモノを処分することが習慣になると買い物のときも考え方が変わります。「どこかで使うかも」と思って買っていたものは「必要ないから買わない」と考えるようになります。

一気にモノの少ない生活に入るのは難しいですが、今あるモノを見直して少しずつ「捨てる」人が増えています。

捨てるときは、基本の3ステップを守って

壁面収納

モノを捨てるときは、3ステップにそうのが一番です。流れを覚えておけば基本的にどこの整理でも応用できますよ。

全部出す

面倒ですが、もっているモノの総量を知るために全部出してみることが大切。並べてみると自分が買ってしまいがちなモノや傾向が見えてきます。

「いる」「いらない」で分類する

全部出したら残すものと捨てるもので選り分けます。時間をかけずにササッと決めていくのがポイントです。

収納場所へ戻す

残すものを選んだら収納場所に戻していくだけ。いらないモノが減って、スッキリ収まるはずです。

捨てるコツは判断基準をもつこと

8割収納

いざモノを捨てようとすると、どれも必要なものに思えてなかなか捨てられなくなってしまいますね。また、ある程度捨てたのにうまく管理できなくなる人もいます。

そんなときは、次のポイントを覚えておくと無駄に悩むことがなくなりますよ。

① 基準は「好き」か「よく使う」のふたつだけ

モノを整理するときは、この2つを気にかけるだけで十分。「好きなもの」「よく使うもの」「それ以外」で分類していきます。よく使うものは、1年以内に使ったかどうかを目安にしてみてください。

悩まずテキパキ進めるのがポイントです。迷ったら一旦保留して、しばらく使わずに生活できるか試してみます。意外と使わないようなら捨てても大丈夫と判断できます。

②「よく使うモノ」は手の届きやすい場所に置く

分類したあとに収納場所に戻すときは、よく使うモノを手の届く場所に置きましょう。好きなモノなら目につく場所に置くといいですよ。

用意した収納場所に収まらないようなら、もう一度分類し直して捨てられるものがないかを判断しましょう。捨てるものを選ぶと気疲れするので、「どれを残すか」と逆に考えると気分よく整理できますよ。

覚えておきたい

エコなわざあり

まだ使えるのに捨てるのはもったいない?

捨てる

あまり使わないけど好きだから残してあるというモノも多いですよね。

そういったものは、むしろ使ってくれる人の手に渡したほうが道具としても冥利に尽きるものです。

もったいないものも手放すには下のような方法があります。

● リサイクルショップに引き取ってもらう

●ネットオークションやフリーマーケットに出す

● 知人に贈る

● リメイクするなど、別の用途を探す

● 資源ごみに出す

一度に家の中全部の整理をしようと思うと気が滅入るので、まずはクローゼットから始めてみるのがおすすめです。身支度が楽になって他の場所でもチャレンジしたくなりますよ。

クローゼットの衣類を捨てる!

クローゼットの収納

ショッピングを楽しんでいるとクローゼットのなかはすぐにパンパンに。目につく場所に気に入っていない服がいっぱいあると着たい服が見当たらず、また服を増やす悪循環に陥ります。

クローゼットの洋服をすべて整理するなら、床をマスキングデープで「好きなモノ」「よく使うモノ」の枠を区切って広く分類するのがおすすめです。

クローゼットのモノを捨てる基準は?

「好き」「よく使う」軸の中でも悩んでしまうものも多いですよね。捨てたいのに捨てられないというジレンマから抜け出すためにも、以下のものは捨てるように決心することも大事です。

● シミや黄ばみなど落ちない汚れがある
● 「やせたら着れるかも」
● デザインが古い、似合わない
● 気に入っていないもらいもの

どうしても迷ったら、一度着て外出に着れるか考えてみるのもいいですよ。

下駄箱のモノを捨てる!

下駄箱の収納

限られたスペースの玄関は靴でいっぱいになってごちゃごちゃになりがち。

下駄箱の整理は、「よく使うもの」かどうかがポイント。靴はコーディネートに合わせて多少選ぶとしても、それほど多くの種類ははいていないもです。

下駄箱のモノを捨てる基準は?

靴の傷み具合を確認しながら、最近いつ履いたかな、と思い出して見てくださいね。以下の点に当てはまったら勇気を出して捨ててみましょう。

● 1年で1回も履いていない
● 足に合わなくて痛くなってしまうもの
● 傷んだりすり減っている
● 溜まったビニール傘

どうしても収まらないときは、靴箱を用意してクローゼットなどに移すようにしてくださいね。

押し入れのモノを捨てる!

押し入れの収納

使わないものをつい押し込んでしまう押し入れは不用品の宝庫。押し入れに入っているものをうまく整理できると、他の部屋の整理もぐっと楽になりますよ。

あまり使わないものが中心になるので、いつ使ったかわからないもの、他のもので代用できそうなものから処分していくと楽です。

押し入れのモノを捨てる基準は?

押し入れの中のものは基本的にあまり使わないものなので、どんどん処分して大丈夫。使った覚えのないもの、去年使わなかったものは捨てることを考えて見てくださいね。

● 使った覚えのない寝具
● 壊れかけ・「いつか使うかも」で残してある家電
● 1年以上使っていない柄rジャー・アウトドア用品
● 何が入ってるのかわからない段ボール箱

キッチンのモノを捨てる!

キッチン収納

毎日料理で長い時間を過ごすキッチンは、スッキリ整理ができているともっと料理がしやすくなります。

キッチンで使うツールは好みよりもよく使うことが最重要です。「ほんとうに必要?」「他で代用できない?」と疑ってみることがポイント。

思い切って捨ててしまいあとで困ったことにならないよう、とりあえず別の場所にしまっておくといいですね。

キッチンのモノを捨てる基準は?

他のもので代用できそうなものは意外とたくさん。参考にしてみてくださいね。

● 1年の間に使っていない弁当箱・水筒・レジャー用品・調理道具
● レジ袋や割り箸・小袋タイプの調味料のストック
● 人数以上・欠けのある食器
● 焦げ付きやすい・焦げ付きの取れない鍋

子供のいる家庭では食育の目線から何種類か用意しておくのも大切です。

リビングのモノを捨てる!

リビングのテレビ

家族みんながすごすリビングはすぐに散らかってしまうもの。置くものを少なくしておくと掃除も片付けももっと楽になります。

リビングのものは他の部屋から持ち込んだものも多いので、ものも場所に戻してから最後に整理するのがオススメです。

リビングのモノを捨てる基準は?

リビングに残っているものは「いつか使うかも」で取っているものが大半。こういったものは全部捨てる!と決意してから整理するとスムーズに行きますよ。

● もう読まない雑誌
● 1年以上見ていないDVD(ブルーレイディスク)やゲームソフト
● スペアの文房具
● 飲み残しの薬

本やディスク類の収納は、先にスペースを決めておく方法もあります。そこからあふれたら整理するタイミングになるのでわかりやすくできますよ。

「捨てる」を実践してシンプルな暮らしを

居心地のいい部屋

買い物を楽しんでいると、いつの間にか家の中には収納スペースがなくなっていることも多いですよね。

モノを整理するときのポイントは、「どれを残すか」と考えながらやっていくことです。家の中がシンプルに片付いていると、毎日の家事もグッと楽になります。

クローゼットの収納で紹介した方法は、他の場所でも応用できます。不要なモノを整理して、家事を楽々こなせると毎日をもっと楽しく過ごせるようになりますよ。